2023年6月20日火曜日

夢が叶った日~2023年山形遠征記3(10日目)

 2023年6月13日(火)、昨夜も夜中から雨が降り始めて明け方まで降り続いたものの、寒河江川の水位は変化なし。

あまり期待はできそうにないけど、一応これが今回最後の勝負。4時過ぎに起きるとこの日もすぐに川に向かった。今日はすぐに先週釣った本命ポイントへ。

昨日はもう少し時間が経ってからのほうがいいだろうと後回しにしたところ、先に他の釣り人に入られたのだった。先行者のすぐ後でも釣ったことはあるし、私自身先週は2流し目に釣ったりもしているのだが、やはり先行者有利なのは間違いないだろう。


この日はインタミボディーにタイプ5のティップ、4番ドロッパーに8番リードという組み合わせでやってみる。まあどうせ釣れないだろうと淡々と釣り下り、このポイントでは終盤に位置する核心部へ。すると根掛かりのような感触。そして次の瞬間ゴンゴンと頭を振る手応え。

まさかと思ったけど間違いなくサクラマス!最初は大したサイズではないと思ったのだが、底にへばり付いて身をよじるような動きはオスのサクラマスか。かなりの重量感でなかなか寄ってこない。ロッドはここまで出番がなく、今シーズン最後に使っておこうと持ち出した11フィート6番のスイッチロッド。

それがかえってよかったのか、そのしなやかなアクションでレバレッジを効かせてプレッシャーをかけ続けた。何とか浮かせると、、、デカい!婚姻色を纏った鼻曲がりのオスの姿がはっきり見えた。ネットを差し出すと嫌がって再び流芯に突っ込んでいくのを何度かいなし、ようやくネットイン!


Lサイズのインスタネットにも入りきらないような大物。何なんだこの魚は!ひょっとするとひょっとするんじゃないかとメジャーを当ててみると、、、何と71㎝!苦労続きだった今シーズン、最後に夢のまた夢だと思っていた70㎝オーバーのサクラマスを遂に手にすることができるとは!


厳つい顔つきに半端ない背中の盛り上がり。長さも去ることながら体高も物凄い。こんな魚もう二度とお目にかかれることはないかも。感動に浸りながらいつまでも見ていたかったけど、そういう訳にもいかないのでひとしきり写真を撮ったところでリリース。この魚もドロッパーに結んだ4番フライに来た。


同じフライで3匹目。同じパターンという意味ではなく、まさに同じ針で3匹。何度も研ぎ直しながらほんとによく働いてくれたものだ。それにしても、一昨日から散々攻め続け、昨日の夕方にもやったのに釣れなかった。たまたま時合で活性が上がっていたのか、それとも新しく差してきた魚なのか。やはりわからないことだらけ。


それはともかく、もう大満足ではあるものの、一応ポイントの残りを釣っていると大粒の雨が降り出し、やがて土砂降りに。急いで車に戻ることになった。朝食を済ませるともう帰ろうかとも思ったけど、もしかすると今日は釣れる日なのかも、と思い直して予定していた残りのポイントを回っていくことに。

2か所目には先行者の車が。後回しにして次は5月にバラしたポイント。ここも散々流してはいるけど今回は全く反応がなかったポイント。しかし奇跡はまだ終わっていなかった。核心部はもう少し下流と想定していたところでラインが押さえ込まれると同時に水面が炸裂。

よっしゃーヒット!狂ったように水面でのたうち回る。これはメスのサクラマスの動き。と思ったらこちらに向かって突進してきた。ヤバい、完全にテンションが抜けた!慌てて走って後ずさりすると今度はたるんだラインがロッドティップに絡む。

最早これまでかと思ったけど幸いまだ魚は付いている!この魚もかなりのサイズで、寄せては再び走られを繰り返し、なかなか弱らない。痺れを切らし、手前が浅くてネットで掬い辛いので浅場にずり揚げようと後ろに下がりながら引っ張ると、、、

プチンっとラインだけが帰ってきた。痛恨のラインブレイク。リードフライに掛かっていたのだが、結び目辺りで切れたようだ。もう少し我慢するべきだったかもしれないけど、今回は激しいファイトを十分楽しませてもらったし、私の負けだったということ。

今シーズン6本目、通算46本目とはならず悔しいけど、すがすがしい気分でもあった。昨晩の雨が呼び水になったのだろうか、魚の活性はかなり高いようで、やっぱり今日は釣れる日みたいだ。


その後は昨日見つけたポイント、それに2か所目に入ろうとしたポイントを回ってみたけど何もなし。いくら条件がいい日と言えど、もうそれ以上サクラマスが着きそうなポイントは思い当たらないのでここで納竿。雨雲が去って青空が見えてきた9時過ぎに帰路についた。


今シーズンもう1匹釣りたいとは思いつつ、たぶん釣れないだろうと思っていたので自分でもびっくり。それがまさか70㎝オーバーとは。。。諦めなくて本当によかった。充実感に浸りつつ車を南に向けて走らせたのだった。

山形県南部は雨が降った痕跡もないくらいだったのが、大峠を超えて福島県に入ると土砂降りの雨。さらに少し南下すると晴れていたりと不安定な天気が続く。そんな中今回は最後に鬼怒川に寄って帰ろうと、会津若松からそのまま121号日光街道を通って日光方面を目指すことに。


既に鮎釣りが解禁している鬼怒川だけど、佐貫堰堤より上流は7月からみたいで、まだ本流釣りが楽しめそうなのだ。16時頃到着。着いてみると水はやや多め、水温は17℃。ただ前回と違ってほとんど虫っけがない。どう攻めるべきか悩んだ末、シンキングラインにアトラクター系フライでやってみたけど反応なし。


2か所目をやっているところでこちらでも大粒の雨が降り出して程なく土砂降りに。これからイブニングという時間だけどずぶ濡れになってやる気がなくなり17時半頃納竿。それにしても、晴れ間も見えているのに局地的な大雨という、まだ6月なのにまるで真夏のような不穏な天気。最早これが普通の梅雨になってしまったのだろうか?