2024年9月4日水曜日

ミンゴーラからペシャワールへ~インド・パキスタン旅行2024(26日目)

 2024年8月28日(水)、この日はKP州スワート地方のミンゴーラという町で朝を迎えた。

KP州に入ってからはベシャム同様護衛付きじゃないと外出が許されない状況が続いている。さらに昨夜は12時を回って寝ているときに叩き起こされ、部屋を替われと言う。

最初は今の部屋が気に入らなければ替わってもいい程度の言い方だったのが、結局は強制的に部屋を移ることに。何でも外国人が安い部屋に泊まって、帰ってからそれがパキスタンのレベルだと流布されるのがまずいとポリスが言っているらしい。


何ともムスリムらしい面子を重んじる考え方。それで夜中に、しかも停電中に荷物をまとめて3500ルピーの自称VIPルームに引越しする羽目になった。最初は差額2900ルピーの請求書を持ってこられたが、結局はお金の問題ではないとのことで600ルピーのままで済んだのだが。


言い値3500ルピーの自称VIPルーム。確かにダブル+シングルの2ベッドに壁紙も凝った仕様だが、全然清掃されていないキッタナい部屋。どう見ても1500ルピーがせいぜいだ。600ルピー部屋のほうが全然マシなレベル。そんなことも重なって、せっかくやって来たスワートだが、朝イチでの脱出を決意。


6:40頃起きて7時にチェックアウトした。しかしここミンゴーラでは一人で出歩くことは許されない。泊まり込みの警官を起こし、別の警官が来るのを待って8時前にようやく出発となった。ここからはKP州の中心地ペシャワールに向かう。


迎えに来た警察がバイクでバススタンドに連れて行ってくれた。


マシンガンの銃口が私の脚に当たっているんですけど。。。


出発間際のペシャワール行きバス(コースター)の横まで連れて行ってくれて、8:20すぐに出発となった。ミンゴーラからペシャワールまでは650ルピー。


ミンゴーラの市街地を抜けると有料道路に入った。山から下りてきたんだなあと実感。こんなことならもう少しギルギット・バルティスタンに長く居るべきだった。。。


山間の田園地帯を進んでいく。


一旦降りて集落を通過。


何やら人が大勢集まって、プラカードのようなものを掲げているのが見えた。


再び有料道路に乗り、あっという間の11:10ペシャワールのバスターミナルに到着。150kmくらいあるので5時間くらい掛かるものと覚悟していたのだが、3時間も掛からなかった。


ペシャワール、名前からして異国情緒満天で昔から憧れていた町の一つ。ただ思っていたより随分開けた都会というのが第一印象。


早速作業していた人たちから写真を撮ってくれとのリクエスト。何がうれしいんだか知らないが。。。


とりあえず目に付いた茶店で一服する。


普通のチャイもあったが、ここはこの辺りで有名なカワというお茶にする。ポットでたっぷり出てきた。砂糖が入った緑茶。ほんのり清涼感があり、例えるなら薄めの生姜湯という感じ。


会計しようとすると、バザール行きのバスついて尋ねた隣の席のおじさんが払ってくれていた模様。ありがたく好意を受けることにする。写真のサムズアップしている人。


ペシャワールにはメトロバスというのが走っているとのこと。ラワルピンディで見たのと同じ、一般道とは別の高架道路を走るバス。教えられた通り地下道に入ってプラットフォームへ。


造りは地下鉄の駅と同じ。すぐにやって来たバスに乗り込む。


料金は一律60ルピーだった。


ホテルが固まっている旧市街西側のKhybar Bazaarで下車。目に付くホテル片っ端から当たっていく。しかしここも外国人不可ホテルばかり。


ようやく4軒目のRose Hotelは泊まれそうだが、くたびれたシングルが3000ルピーとか言う。3泊する条件で何とか2000ルピーにしてもらって妥結。


ここもせいぜい1500ルピーの部屋だが、贅沢言える町ではなさそうなので仕方ない。


お腹ペコペコなのでまずは昼食。目に付いたすぐ隣のレストランに入った。店の前で盛り付けているこちらもペシャワール名物のプラオを注文。


豆や干しブドウが入ったやや甘め味付けに、豪快に牛肉が入っていてなかなかうまい。


納得の350ルピーだった。


その後は散歩がてら近所をぶらついてみる。


しかし何だか妙に閑散としているし、ほとんどの店はシャッターを下ろしている。


路地のバザールもこの通り。


するとある人から、今日は祝日で人々は怒っているんだ、外国人は危ないからさっさとホテルに帰れ、と意味はわからないが割ときつめに注意された。


ここでも町の人たちは至ってフレンドリーだが、普通ではなさそうな、やや不穏な気配が漂っているのも確か。外務省レベル4のペシャワールということもあり、今日のところはおとなしく引き返すことに。


その前に茶店で休憩。チャイを頼んだつもりがまたカワが出てきた。


ここで出会った英語がた堪能な人から聞いたところによると、何でも高い税金に抗議して一斉にストライキしているんだとか。なるほど、行き掛けに見た人だかりはストライキだったのか。


ここでもその人が払ってくれようとしたが、制して自分で払った。ポットのカワ、カップにして2.5杯ほどが60ルピーだった。


午後はおとなしくホテルで過ごしたほうがよさそう。デザートにマンゴーを買って部屋に戻った。500gで150ルピー。高いだけあってRose Hotelはwifiが強力でしかも速く、これまでパキスタンからは繋がらなかったインド国鉄のHPになぜか繋がった!


無法地帯ペシャワールだけの特別仕様かもしれない!急いでインドに戻ってからのアムリトサルからコルカタまでの便を予約。全部WLだけど、まだだいぶ先なのでまあ大丈夫だろう。インドに帰ってから直前だと、かなりヤバいんじゃないかと思っていたのでこれで一安心。


19時過ぎに夕食へ。うまそうな食堂がたくさんあって賑わうRose Hotel周辺。何を食べようか迷ったが、聞いてみるとフィッシュフライがハーフサイズで250ルピーとリーズナブルだったので今日はここにしよう。


ナンが買い置きで冷めていた(一応鉄板の上で少し温めてくれたが)のがマイナスポイントだが、フィッシュフライは熱々ジューシーでうまかった。つけダレの酢ベースのソースがよく合う。ナン1枚で280ルピー。帰りにチャイでも飲もうと歩き回ってみたけどこの時間は見当たらず。


帰ってマンゴーを1個食べてこの日は終了とした。午後にスワートの警察から電話があったが、もうペシャワールに来ているというとあっさり終了。ここでも出掛ける時にはフロントに言付けるように言われているが、ようやく解放されて再び自由な旅を満喫できそう。