2020年7月12日日曜日

川と魚に翻弄される日々~2020年山形遠征記1(11日目)

2020年6月18日(木)、昨日午前中のバラシ、そして夕方再びマスの姿を見たことでまた闘志がわいてきた。
この日も4時起床、4時過ぎから釣り開始。水位0.38m、水温17℃、ほぼ濁りなし、となかなかいいコンディションだけど、霧が出て肌寒い朝。



いつもなら浅瀬で小物がしきりにライズしているのが、この日は沈黙。どこか川に生命感がない感じ。朝イチは昨日バラしたポイントに入ったけど小さいウグイのみ。次に入った初日に釣ったポイントも無反応。昨日の例もあるし、時合いは日が昇ってもう少し温かくなってからか。

そう思って一旦川から上がり、朝食にする。その後増水で入りにくかったポイントに入ってみるも異常なし。8時半くらいになったころで最初のポイントに戻ってもう一度釣ってみる。

フライは昨日と同じくリード、ドロッパーとも10番サイズ。日が昇ったら少し沈めたほうがいいかも、と昨日たまたま使って良かったので、今回もインタミからタイプ6のシンクティップに替えてみる。



ポイントの頭から釣り下っていくも反応なし。そんなとき、視界の端でマスが跳ねたのが見えた気がした。私が釣っている場所よりもだいぶ下流。そこは別の流れが流れ込んでいて変化があるところ。私が釣っている右岸側からは狙いにくいところだけどそんなこと言っている場合ではない。

急いで移動して釣り始めると、思ったほどは難しくはない流れで、イメージ通りフライをスイングさせることができた。そして数投目、来るはずだとは思っていたけど本当に来た!

私はフライをドリフトしている際はラインは保持せず、掛かったらリールのクリックブレーキのテンションで魚が止まるのを待つ。このときもまだ流れの中をスイングさせている最中のヒット。

ギュィーン、、とハーディーリールのかん高いクリック音が気持ちよく響きわたる。魚がしばらく走って止まったところでリールファイト開始。この方法だとフッキングの状態がよく、ほとんどバラしたことがない。

ただ、今回は未だサクラマスを釣り上げたことがない10番サイズのフック(実際は8番のショートシャンクフック)を使っているのが不安要素。

最初に少し走らせているので魚は案外おとなしく寄ってきた。これは行けるか、と思ったのもつかの間、流芯から引き剥がそうとしたところでギラッと反転。猛烈な勢いで流芯に突っ込まれてフックアウト。昨日に続いて痛恨のバラシとなってしまった。

膝から崩れ落ちそうになるのを耐え、何とか気持ちを落ち着かせて2ヶ所ほど回ってみるもなにもなし。11時半まで粘って午前の部は終了とした。薬王堂で食パンともやしと卵を調達し、昼食にする。午後は橋の下の日陰で昼寝を決め込む。

いろいろ考えた末、2回連続同じフックででバラしたのは、やはりフックの形状に一因があるのではなかと思い至った。6番サイズ、8番サイズでは自信を持って使えるフックがあるが、10番サイズでは未だ見つかっていない。

これは以前九頭竜川に通っていたときからの積年の課題でもある。今打てる手だてとしては、幸い同じフライをヤマメ用の別のフックに巻いたものがあるのでこれを試してみるしかない。何とかもう一度チャンスをくれないだろうか。。。

午後からは曇ってきたのでちょっと早めの16時に午後の部スタート。まずは下流部のポイントに行ってみる。ここはいいポイントに見えるのだけど、この日も反応なし。今まで一度も反応がない。

17時過ぎから雷がゴロゴロ鳴り出してちょっと不穏な雰囲気。予定を早めて今日の最終目的地、朝バラしたポイントに向かう。もし1匹しかいないとしたら、午前中バラしたばかりなので今日は釣れないとは思うけど、やっぱり釣らずにはいられないのが釣り人の性。



対岸にルアーマンがいるので途中をはしょって核心部へ。しかし予想通り反応はない。明日に期待するしかないけど、さすがに3回目は無さそうな気もする。何とかもう1匹釣って帰りたいところだけどなかなか厳しい。それにしても、ようやく魚を見つけたと思ったら2回もバラすなんて。

しかし川や魚に翻弄されながら味あわされるこのヒリヒリするような感覚もまたサクラマス釣りの醍醐味と言えるのかもしれない。この釣りを始めた15年ほど前、何の手掛かりも掴めないままもがき続けていた日々。

そして九頭竜川に通い始め、魚と対峙しながらもなかなか釣り上げることができず苦しみ続けた日々。あの頃のほろ苦い感覚が甦ってきた。もう一度チャンスがほしい。それでダメなら今の私には釣り上げることができない魚だと諦めることができるのだけど。。。

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