以前スコットの9フィートの5番のロッドを改造してミニスイッチロッドを作った。
今のところ25㎝クラスのヤマメを数匹釣った程度だけど結構気に入っている。いろいろと調整した結果、ダブルハンドで投げる場合は18フィート11gくらいのヘッドに落ち着いた。参考記事:ミニスイッチロッド化計画~スコットA3 905/4を改造する:前編
参考記事:ミニスイッチロッド化計画~スコットA3 905/4を改造する:後編
9フィートなので片手で簡単に投げられるのは当然として、両手で投げるもの結構快適で、シングルスペイにスネークロール、それにリバースハンドでのシングルスペイとスネークロールも難なくこなす。
ダブルハンドロッドとしては当然ながら短すぎるけど、シングルハンドではオーバーヘッドでもスペイでも投げにくい18フィートという超ショートヘッドを扱えるので釣りの幅も広がるというもの(私の投げ方ではロッドの2倍ほどの長さのヘッドが一番投げやすい)。
これでバックスペースがなくても15mレンジを快適に釣ることができるようになった。ただちょっとした不満点もあって、フロントグリップが短いのでやはり両手ではちょっと窮屈なのと、5番ということもあって大きなフライは投げにくい点など。
まあそれは想定内なので全く問題ないのだけど、この改造がうまくいって気を良くした私はさらに別のロッドも改造してしまうことに。以前ホンダのエアウェイブに乗っていた時は10フィート6番のセミダブルロッドを折りたたまずに積めたので非常に重宝していた。
特にローウォーターのシーズン、小さくなったポイントを次々にランガンしていくときなどは、ドロッパーの仕掛けを付けたまま、テーピングも外さず素早く移動できるので非常便利だった。ただ今は軽自動車のワゴンRに乗り換えたのでそれは無理。
ワゴンRで折りたたまずに積めるのはぎりぎり9フィートまで。ということで今回も9フィートロッドを改造してスイッチロッド化してしまう。コンセプトはワゴンRに折りたたまずに積める本格的なスイッチロッド。
使うロッドはパウエルの古いブランクでプロのビルダーに組んでもらったカスタムロッド。昔のパウエルロッドは独特のコンパウンドテーパーで、今どきのプログレッシブアクションのロッドと違ってティップの次にバットがグワンと曲がる、何とも気持ちのいいロッド。
ただ私がパウエルロッドに興味を持ったころにはすでに経営が代わってロッドの味も変わってしまい、オリジナルのパウエルロッドは中古以外は入手困難な状況だった。そんな時に見つけたのがライトタッチというシリーズの9フィート7/8番のブランク。
ちょうどその頃、ポイントによっては歩いて行けるくらい近所にシーバスが釣れる川があり、秋のシーズンには夜な夜な仕事終わりに通っていたこともあって、シーバス用ロッドとしてこのブランクでロッドを組んでもらうことにしたのだった。
そうして出来上がったこのロッド、一時はシーバス狙いのほか、おかっぱりのバス釣りやキャスティング練習にも活躍。ただ今となっては夜釣りをしなくなったこともあってシーバスを本格的に狙うこともなくなり、ここ十数年くらいは全く出番がなくなっていたのだった。
ということでスイッチロッド化して復活させようと久々に取り出してみたものの、いざやるとなるともったいなくなってきて、最近は全然やってないけどキャスティング練習にはもってこいだし、このまま取っておいて、改造は別のロッドを買ってやろうかとも思った。
しかし手持ちのロッドはすでに40本以上、これ以上それほど出番がありそうもないロッドを増やすのもどうかと思い、思い切って作業に取り掛かった。今回はフルウェル型のコルクグリップを2本調達して、そのうち1本をカットしてリアグリップとフォアグリップの延長に使う。
リールシートは今回もパシフィックベイのA7。リアグリップはカットしたフルウェルグリップに、1/4インチ(約6㎜)厚のコンポジットコルクをバットエンドに貼り付けて成形する予定。しめて6千円弱くらい。
ということでまずはバットセクションのパーツを取っ払ってみたところ思わぬ誤算が。このロッド、脱着式のファイティングバットを取り付けられるようにしていたのだが、そのためのメス側金具を取り付けるため、35㎜ほどバットのブランクがカットされていたのだった。
このままでは8フィート10.5インチとか中途半端な長さになってしまう。それは避けたいので、ここはブランクを延長するためカーボンパイプを探してみることに。ただ近くの釣具屋やホビーショップに電話してみたけどちょうどよさそうなのは置いておらず。仕方なくアマゾンで物色。本当は外径7㎜のカーボンパイプがよかったのだけど納期が合わず、次の北海道遠征に間に合わせるためチューブではなくソリッドの7㎜カーボンポールを購入。長さ20㎝のが1000円ほどもしたけど背に腹は代えられない。
一旦作業を中断し、カーボンポールが届いたところで一気に組み立てに掛かる。今回は下から組んでいって現物合わせで収めるつもり。まずは6㎝くらいに切り出したカーボンポールをバットエンドに接着してブランクの長さを揃え、リアグリップを接着。
リアグリップは短いほうのグリップを上から10㎝にカットしたものを使用。その後リールシートの太さ合わせにメンディングテープを巻いておく。次はリールシートのボア埋め込み用の穴を開けてもらっているカットした残りのグリップを接着。
さらにその上に長いほうのグリップを接着。そしてバットエンドにコンポジットコルクを貼り付け、ワインディングチェックも接着してほぼ完成。あとはグリップをサンディングして成形するだけ。
バットエンドのコンポジットコルクはカッターであらかたカットしてからサンディングで形を整えた。ほぼイメージ通りの出来栄え。何とか間に合った。
グリップの先は樹脂製のワインディングチェックを接着しただけでラッピングなどは行わず。そのうち気になったらやることにしよう。このロッドに合わせる予定のハーディー・マーキス#7を取り付けてみたところ。なかなかいい感じ。
前回改造したスコットA3 905/4との比較。今回は計算通りフォアグリップは24㎝、バットエンドからフォアグリップの先端までは43㎝となった。ちょうど腕をまっすぐ下した幅(≒肩幅)と同じで、私のダブルハンドのグリップポジションにピッタリ。
果たしてどんなラインが合うのだろうか?遠征出発前に試投したいところだけど、時間はあるけどいい場所がないんだよなあ。。。とりあえずこのロッドを携えて北海道に向かいます。途中で立ち寄る予定の山形でデビューとなるか。