今回は化繊系マテリアルの染色にチャレンジしてみました。
きっかけはシンセティックのゾンカーテープのようなものを入手したこと。ゾンカーは水中での姿勢が安定しているので安心して使えるし、実際釣れるフライだとは思うけど、スキンが水を吸って重くなるのが難点。一時期サクラマス狙いでもよく使っていて、一度だけだけどゾンカーで釣ったこともある。ただシングルフックに巻くと針先が傷んでもフックの交換ができないし、かと言ってチューブフライに巻くと重い上に嵩張ってさらに投げにくくなるので段々使わなくなってきたのだった。
しかしここのところこれだけシンセティックマテリアルが増えてきたことだし、シンセティックのゾンカーテープもあってもいいんじゃないかと思って調べていたところ、やはりあった。
SANSUIのHP:センパーフライ シンセティックラビットゾンカー
シンセティックラビットゾンカーとかワビットゾンカーという名前で売られている。そのうち何かのついでに買おうと思いながら、ついでの用事がなくて今に至っているのだが、少し前にセリアでこんなものを発見。
ドリームキャットという素材で毛糸の一種として売られていたもの。11mで110円なので1m辺り10円という安さ。とりあえずそのままで一番釣れそうに見えた、薄っすらグレーがかった白っぽいやつを買ってみた。
これをシングルフックに巻き留めただけの通称モフモフストリーマー、時としてカマスに絶大な効果を発揮した。さすがに本物のゾンカーテープのような艶めかしい動きではないけど、水切れがいいので6㎝くらいのサイズなら5番タックルでも投げられる。
こちらは手芸用品店で見つけた同じような素材。フェイクファーと書いてある。ドリームキャットはスキンの幅が4㎜くらいあってちょっとボリュームがあり過ぎるのだが、こちらはもう少し細めで淡水でも使いやすそうに思えた。
ただその分毛足も短くて、ドリームキャットが1.5㎝くらいなのに対してこちらは1㎝くらいなので動きはあまりよくないかもしれない。ただし、上記のシンセティックラビットゾンカー(ワビットゾンカー)、毛足12㎜と書いてあるので恐らくこれと同じものなんじゃないかと思う。
こちらは65m(!)で550円ほどだった。シンセティックラビットゾンカーは1mで880円もするのでタダみたいなもの。それはともかく、もう少し明るい色が欲しかったのだけど濃いめの色しか売っていなくて、今回は黒地に毛先が白のシンチラにようなものを買ってみた。
これらはいずれもポリエステル100%と書いてある。吸水性のあるナイロンはダイロンなどの普通の染料でも染まるけど、繊維自体に吸水性がないポリエステルは専用の染料が必要になる。今回試してみたのはこちら。
みや古染 ECO染料 ポリエステルダイ Col.09 ライトグリン
やはり普通の染料より少し高いけど、新しいマテリアルを買うよりは安いのでやってみることに。海でも川でも効きそうなグリーン系に染めてみる。
ついでに以前日暮里繊維街で買ったこちらもフェイクファーという名前の素材を染めてみた。これは艶のあるクラフトファーのようなマテリアルで、いろんな色のものが売っていたけど1枚がデカすぎるので白だけ買っておいたもの。
ポリエステルダイは染料と濃色促進剤が20gずつ入っていて、1つのパッケージで250g(ブラウス1~2枚)染められるとのこと。
今回の材料を測ってみると10gしかなかったので、それぞれを1gずつ計量。
あらかじめ沸かしていたお湯を400㏄ほど注いで染色液を作り、マテリアルを投入して弱火で30分ほど煮込んだ。あとは冷めるのを待って水洗いして自然乾燥を待つ。そして気になる仕上がりは、、、
まあまあの出来。もう少しチャートリュースっぽい蛍光カラーが好みだけど、ドリームキャットはパステルグリーンっぽくてわりといい感じに仕上がった。
テープのほうのフェイクファーも、妖しげな色になって釣れそうな感じではある。
しかしスキンのほうのフェイクファーはちょっと失敗。色も薄いし、ファーが縮れて羊毛みたいになってしまった。スキンのほうはよく染まっているけど、どうやらこれはポリエステルではなかったようだ。アクリルか何かだろうか?
まあ使えないことはなさそうだし、まだ一生かかっても使い切れないくらい在庫があるので問題なし。それはともかく、このみや古染ポリエステルダイ、ポリエステルなら思いの外きっちり染まる様子。
ということでわりといい感じに仕上がったシンセティックゾンカー。こんなことならセリアでもっといろんな色のドリームキャットを買っておくんだった。先日の旅行から帰ってきて改めてセリアに行ってみたところ、何軒か回ってみたけどもうなくなってしまっていた。
これは季節ものなので、また来年の12月くらいになったら入荷するのかもしれない。とりあえず今シーズンはシンセティックゾンカーもサクラマス釣りに投入してみようと思います。水量が多い時や濁りがキツいときは結構効くんじゃないかと期待。