もはや私の釣りには欠かせないアイテムとなった、9フィートのシングルハンドロッドを改造したミニスイッチロッド。
昨シーズンはパウエルの7番(#7/8)で2本の尺ヤマメに加え、ついにサクラマスも釣り上げるなど大活躍だった。20フィートほどの短いシューティングヘッドをバックスペースがほぼ0のポイントでも投げることができるし、何といっても9フィートだったら軽自動車でも竿を折りたたまずに車に積んでポイント移動ができるので、使っていて圧倒的にストレスが少ない。
現在スコットの5番とパウエルの7番をスイッチロッド化しているが、特に7番のほうは今まで10~11フィートのセミダブルやスイッチロッドを使っていたシチュエーションをカバーするのに非常に使いでがあった。
ただ、本流ヤマメにはバッチリだったものの、サクラマスとなるとやや心許ないところがある。そのセミパラボリックアクションは投げ心地も極上なのだけど、大きめのチューブフライなんかも使えるような、もう少しパワーがあってパリッとしたアクションのロッドが欲しい。
これまでそういうときはT&Tの10フィート6番のセミダブルを使ってきた。これは以前乗っていたエアウェイブなら継いだまま積めて便利だったのが、軽自動車に乗り換えてからは3ピースというのが災いしてフライを付けたままでは車で移動しにくく、今では出番がなくなっている。
そんな時中古で見つけたのがSAGE RPLXの8番。RPLは粘り強さが売りだった(気がする)グラファイトⅢを使い、さらにソルトウォーターなどを想定してバットパワーを上げたモデルがRPLXだったと記憶している。
これはファイティングバットが改造されていて、しかもブランクにすり傷も結構あるので何と1万円ちょっとで入手できたのだった。使ったことがないので想像だけど、おそらくキャスティング性能よりもリフティングパワーを重視したモデルだったんじゃないんだろうか。
シングルハンドだと曲げづらいほどのバットでも、ダブルハンドでのキャスティングならかえって都合がいいんじゃないかと期待。どのみち改造するのでバットエンドがどうなっていようが関係ないので非常にいい買い物だった。
ダブルハンドだとポイント移動のとき、ラインを通したまま2分割にして車に積むので今は4ピースしか使わなくなったのだが、9フィートならフェルールが少なくてテーピングの手間が省ける3ピースだというのも決め手。
買ったのは昨年6月頃でもうかなり前のことなのだが、いよいよ2024シーズンも間近に控え、天候が不安定で海釣りにも行きづらい今のうちに一気にやってしまうことに。材料などは前回のパウエルとほぼ同じ。
既製品のコルクグリップ2本でフロントとリアのグリップを作り、リールシートはお気に入りのパシフィックベイA7チタンシルバー。9フィート3ピースだとバットセクションにストリッピングガイドがあるので組み立てみくいけど、これは取っ払ってしまうことに。
今回もリアグリップを付けるとともにフロントグリップも延長してほぼ半フィートほどグリップがストリッピングガイドに近づくことになる。するとそのままではシングルハンドキャストのときストリッピングガイドが近すぎてホールしにくくなってしまうのだ。
なので幸いこのロッドにはもう一つリング付きのガイドが付いていることもあり、もともとのストリッピングガイドは取り外してしまうことにした。試投や実釣で不具合があれば後で位置を見直すことにして、とりあえずサクサクと作業を進めていく。
最近ではもう手に入らないかもしれないような上質なコルクが使われているグリップをペンチで剥がしていくのは若干心が痛んだ。バットセクションのパーツを全て取り外すと、今度は新たなパーツを接着していく。
とりあえず接着し終わったところ。
あとはグリップをサンディングして形を整えればほぼ完成。
今回も樹脂製のワインディングチェックをそのまま接着。モデル名が書かれていたところのコーティングはそのまま残している。
これに合わせる予定のハーディー・マーキス#8/9。T&Tのセミダブルに合わせていたもの。ラインもそのまま使えると助かるのだが。
さて、あと1週間もすれば待望の渓流解禁。今シーズンはこのロッドの出番が増えそう。パウエル同様活躍してくれていい釣りができればいいのだけど、果たしてどんなシーズンになるんだろうか?例年通り本格始動は4月からになりそうだけど、3月中にラインセッティングは完了させておきたいところ。