2026年3月19日木曜日

防水フィッシングバッグを自作

 私の場合、渓流、本流、海釣りでも専ら肩から斜め掛けするショルダーバッグやポーチを愛用している。

それらは基本的に、用途ごとにサイズさえ合えば釣り用でなくても何でもいいのだが、本流用に限っては本体の防水性を重視している。

通常ウェーディングするのはせいぜい股下くらいまでにしておきたいところだけど、ポイントによってはそうも言っていられず、一歩水に踏み込むとドン深でいきなりおへその上あたりまでのウェーディングを強いられるときもある。

そんな時はバッグが半分水没して、普通のバッグだと中に水がしみ込んでティペットやフライボックスの中のフライも濡れたりする。そんなこともあって本流釣りでは劣化しやすいナイロンティペットは使わなくなったけど、フロロでも濡らさないに越したことはない。

そこで防水の本流釣り用バッグを探していたところ、十数年前理想的なものを発見。ストリームトレイルというメーカーのバッグで、ターポリンを溶着しているので本体は完全防水。たまに川の中でこけてバッグともどもずぶ濡れになることはあるものの、ほぼ理想的なものを手に入れたのだった。

それ以来十数年、特に不満もなく使い続けてきて、体と擦れる背面側の表面が擦り切れてきて穴が開きそうになっている箇所はあるものの、シューグーという接着剤で補修して問題なく使えている。たぶん15年くらい使っていてまだ現役なので、耐久性も抜群と言っていいと思う。

ストリームトレイル ショルダーバッグ

私が使っているモデルはもう廃盤みたいだけど、サイズ的にはこれとほぼ同等品。確か5千円くらいで買った記憶があるが、今では9千円前後と、買えない値段ではないけど結構いい値段。とは言え昨今の物価高、さらにその耐久性を考えるとまだまだ十分手頃な値段ではあるか。

ただここのところ気になっているのはその性能ではなく、荷物の重量。年のせいか、一日中釣りをしていると肩が痛くなってしまうのだ。なので昔は嬉々として使用していたホイットレーのアルミのフライボックスは止めてプラスチック製にしたりはしているけど、まだ不十分。

普段はキャスティングの邪魔にならないように、右肩から腰の左側に来るように掛けて使ってるのだが、時々左肩から掛けたりしてしのいだりしている状況。そんなこんなで最近は軽くて防水性のあるバッグを自作すべく画策していたのだった。

材料を買い揃えてすぐにでも作り始められる状態にはなっていたのだけど、いざやるとなると面倒でなかなか腰が上がらない。しかし今シーズンも開幕目前(もう解禁はしているけど)、寒の戻りで釣りに行く気が起きなかったこの週、重い腰を上げて一気に仕上げてしまうことに。


まず本体の材料には、ハイパロンコーティングの420Dナイロンという生地を買ってみた。白いほうが裏のコーティング面。以前作った海釣り用バッグはセリアのトートバッグをバラして作り直したけど、やっぱり生地も100均クオリティーのよう。


2シーズン目に入って、頻繁に開閉するフラップの一部に生地とコーティングの剥離のような症状が見られるようになった。バッグとしての機能的に問題はないので、海釣り用としては特段気にはならないのだけど、本流用はせっかくなのでもう少しちゃんとしたものに仕上げたい。

この420Dハイパロンコーティングナイロン、思ったよりペラペラで裏地を付けたほうがいいかなあとか思ったりもしたけど、結果的にはわりといい感じに仕上がった。それはさておき、本体を縫い始める前にまずはインナーポケットを作っておく。


今回は防水性重視のため、本体に全面縫い付けることはせず、上部だけ縫って本体からぶら下げるような形にする。ファスナーポケットの外側にオーガナイザー機能付きアウターポケットを配備。


生地は、以前普段使い用に作った大型トート兼リュックに使ったナイロンオックス生地の余りを使用。本体に縫い付ける上部以外の外周三方を18㎜のグログランテープを縫い付けて仕上げた。相変わらず曲線部がうまく縫えなくて仕上がりはいまいちながら、自分で使うだけなので気にしない。


本体の構造は簡単で縫い目が少なくなるように、1枚の生地を折って両脇を縫い、底の角を三角に折ってマチを作る方式にした。カットした生地にフラップ開閉用のマジックテープを縫い付けて、


インナーポケットを縫い留める。型崩れ防止に、少しハリを持たせるため25㎜のウェビングテープとともに縫い付けた。さらにフラップと本体開口部前側になる生地の反対側はグログランテープで縁取り。


こちらも曲線部は苦労したけど、今回は手間を厭わず手縫いで仮止めしたりして1回で仕上げることができた。数針縫うごとに針を刺したまま押さえを上げて、生地の向きを微調整するのがコツのよう。


前側の開口部は、潰れにくくするためグログランテープの隙間に0.8㎜の硬質カラミ止めパイプを入れてみた。さて次はいよいよ本体の縫製だけど、防水生地とは言え単に縫ってシームシールしただけでは針孔は塞がっても縫い目の間から浸水してくるはず。


そこで考えたのは接着と縫合の併用。接着だけだとそのうち剥がれて、川の中に荷物をバラまいてしまいかねないので。マスキンググテープ代わりにセロテープを貼って、のり代1㎝くらいにパンドーを塗布。


10分ほど乾燥させてアイロンで圧着!


その後ミシンで縫い、さらに縫い目にパンドーを擦り込んでシームシール(のつもり)。第1日目の作業はここまで。接着剤が硬貨するまで一晩養生する。


翌日底に三角のマチを作って切り落とし、こちらものり代1㎝くらいにパンドーを塗布。同様にアイロンで圧着後にミシンで縫ってパンドーでシームシール。こっちは接着剤が塗りにくくて仕上がりが不安だけど、果たして出来栄え(防水性)は如何に?


表に返してみると、パンドーがはみ出してちょっと汚いけど気にしないでおく。その後ミシンが入らず苦労しながらも、ショルダーストラップを縫い付けてついに完成!


渾身の力作、防水ショルダーバッグ。ショルダーストラップは、本体からすると不釣り合いな極太50㎜ウェビングテープにして肩への負担軽減を図った。これは以前使っていた、ファスナーが閉じなくなってお蔵入りとなった自転車用フロントバッグに付いていたものを流用。


前回作った海釣り用ショルダーバッグでは、邪魔にならないように向かって右側にベルトのアジャスターを付けたけど、今回は体の左側にバッグを持ってきた場合に前側に小物を取り付けられるように逆にした。ここには非接触型の水温計をぶら下げておく。


インナーポケット。外側にフォーセップとフックシャープナー(貝印の宝石爪やすり)、それに指にはめるストリッピングガードなどを入れておく。ファスナーポケットには、めったに使わないけどクリップオン式の偏光グラスやストリッピングガードの予備などを入れる。


硬質カラミ止めパイプとウェビングテープが機能して、開口部はグチャっと潰れるようなことはなくいい感じ。フラップの開閉はマジックテープ。海釣り用バッグで具合がよかったので、同じように本体側は縦、フラップ側は横向きに縫い付けている。


気になる重量は何と、驚きの121g!ほぼ同じようなサイズのストリームトレイルが462gもあったので1/3以下、340gの軽量化に成功したのだった。ただ肝心の防水性は、中に水を入れてみると底のマチの縫い目から漏水。


やや不本意ながら、最終的には外側からセメダインスーパーXを塗って仕上げたのだった。マチを切り取ったのが敗因か。切り取らずに接着だけにしておけばよかった。それにスーパーXは耐久性がいまいちなんだよなあ。1シーズン持たなかったら、縫い目を開いてシューグーか何かでやり直そう。


そんなわけで何とか完成したけど、結局作業に10時間くらい掛ったのでコスパを考えると買い替えたほうが早い。だけど、こんなバッグはどこにも売ってないので自分で作るしかないのだ。それはさておき、まだだいぶ先になりそうだけど今シーズンはこのバッグとともに軽快に本流を釣り歩く予定。乞うご期待!

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私的忘備録

  • 生地:幅36㎝×長さ65㎝
  • 仕上がり寸法:25㎝×20㎝×9㎝(フラップ15㎝)
  • 重量:121g