2018年10月5日金曜日

表紙写真の稜線を目指す~万太郎山・谷川岳縦走(準備編)

1年ほど前のことだっただろうか、吉祥寺の山道具屋でふと手に取った「ぐんま県境稜線トレイルおすすめルートマップ」という冊子の表紙写真に強く惹かれるものがあった。
群馬にこんなに美しい稜線を持つ山があったのか。森林限界を超えたなだらかな稜線と、それに沿ってずっと先まで続く登山道。国内外を含め、一番好きな景色。こんな道ならどこまでも歩いていたい。

持ち帰って中を詳細に見てみたものの、その写真がいくつかのエリアに分かれるそのトレイルのどの部分にあたるのかが分からなかった。そこで裏表紙に載っている群馬県庁の連絡先にメールで問い合わせたところ、「万太郎山から谷川岳方面を見て撮った写真」との返事を頂いた。

冊子「ぐんま県境稜線トレイルおすすめルートマップ」の表紙

谷川岳か。。。谷川岳というと100名山にも入っている人気の山だけど、「ロッククライミングのメッカ」、新潟の山で標高は大したことないし遠そう、というくらいのイメージで、今まで特に行きたいと思ったことはない、自分にとってはある意味盲点の山だった。しかし、こんなに美しい稜線が関東にあるならそれは行かなければならない。今年の山行は、東北方面に足を延ばしたいとも思っていたけど、まずはこっちだ。

調べてみると、谷川岳というと群馬県側の土合駅を起点に谷川岳北東部の山々を逆U字型に縦走する馬蹄形縦走というのがメジャーみたいだけど、今回どうしても歩きたい万太郎山は含まれていない。この冊子ではよく分からなかったけど、山と高原地図を入手して検討したところ、万太郎山から谷川岳までを歩くには、新潟県側の土樽駅を基点にするのがよさそう。

ただJRだと時間に融通が利かないので、今回は車で土樽駅近くの駐車場まで行き、そこから吾策新道~万太郎山~谷川岳~蓬峠~蓬新道~土樽というルートを2泊3日で歩くという計画を立てた。私は無類のキャンプ・野宿好きだが、万太郎山を含む谷川岳から平標山間の稜線は幕営禁止のため、1泊目は避難小屋泊り、2泊目はテント場のある蓬峠でキャンプとし、インドから帰国した8月以降、湯沢町の天気予報をこまめにチェックしながら出発の日を伺っていた。



しかし今年はなかなか天気が安定せず、好天が続きそうなときにはすでに予定が入っていたりして、結局8月、9月は行けずじまいだった。そして迎えた10月、強烈だった台風24号が去った直後の10月2~4日は台風一過でそこそこの好天が期待できそうな予報だった。あいにく4日は失業保険認定日で外せないけど、次の台風も迫る中、これを逃したらいつになるかわからない。ルートをメインの万太郎山~谷川岳に絞って日程を短縮し、急遽、
  • 10月1日:車で登山口の駐車場に移動(車中泊)
  • 10月2日:土樽~万太郎山~大障子避難小屋
  • 10月3日:大障子避難小屋~谷川岳~茂倉新道~土樽→車で帰宅
というプランに変更した。キャンプはなし、車中泊を含む2泊3日の日程にし、そそくさと準備を整え、10月1日(月)の昼過ぎ、車で自宅を出発したのだった。

ところで、カーナビはガーミンのnuvi205という、2009年ごろ、たしか15000円くらいで買った安い後付けのナビを使っている。さすがに地図が古いし、もともと安いので機能も最低限だけど、すっかり使い慣れていて手放せなくなっている。ところがここ数年、東京勤務になってから車の使用頻度が激減したこともあってか、バッテリーの充電がいつも不十分で徐々にタッチパネルの反応が悪くなり、この夏からはついに反応しなくなった。

次の車検までには車を買い替えるつもりだし、おそらく次に買う車にはカーナビは付いているだろうから、今更後付け品を買い換えるのももったいない気がする。ネットで調べるとバッテリーの劣化が一番の原因と思われたため、ヤフオクで見つけた純正のスペアバッテリーを入手し、交換用の工具まで手配して交換したけど、結果は芳しくなく、この日もカーナビは使えない状況。純正のバッテリーでも経年劣化で既にダメになっているんだろうか。

スマホはナビを使うとバッテリーの消耗が激しすぎるし、ダッシュボードに固定できないので使いづらい。昔は当然のことだったのに、今ではナビなしで見知らぬ場所に行くのは至難の業だ。何度も地図を確認しながらのドライブは気が抜けず、あまり楽しいものではない。高速を使えば簡単だけど、セミリタイア中の身なので当然下道で行く。

とりあえず分かりやすい国道を乗り継いで17号線に出てからはようやく一本道で、湯沢町に入ってからはスマホのナビを頼りに、土樽駅近くの緑地駐車場に着いたのは出発してから6時間ほど経過してすでに真っ暗になった18時半ごろのことだった。走行距離は約230㎞。

私の場合、車中泊の夕食は無洗米をガスストーブで炊いて、レトルトカレーをかけて食べるのが定番。あとはスナック菓子を食べながら(第3の)ビールと酎ハイを飲んで21時前には就寝した。その後、尿意で夜中に目が覚めたときにはきれいな星空が広がっていた。明日は期待できそうだ。。。

関連記事:表紙写真の稜線を目指す~万太郎山・谷川岳縦走(その①)
関連記事:表紙写真の稜線を目指す~万太郎山・谷川岳縦走(その②)

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