2020年7月16日木曜日

肝心な時にやらかしてしまう~2020年山形遠征記1(14日目)

2020年6月21日(日)、鮭川から戻ってきたものの、何の手がかりも得られていない赤川、釣れる気がせず早起きが辛い。
4時過ぎに目が覚めたけど起きられず、起きたのは5時過ぎだった。

釣れる気はしないけど、釣りをしない限り釣れないので何とか自分を奮い立たせて川に向かう。水位は0.14mとさらに減水。厳しい戦いが続く。それでも一番可能性を感じるポイントに向かった。



水温は14℃といい状況。この水温ならそれほど小さなフライを使う必要もないかと、ドロッパーに8番サイズ、リードに10番サイズのフライを結び、たまたま鮭川でよかったタイプ6のシンクティップで釣り始めた。しかし釣れる気はせず、そろそろ帰ろうかとか、今日はどの渓流に行こうか、など心ここにあらずで釣り下っていく。

流れ込みから釣り始め、流れがほぐれる辺りを流していたところ、リトリーブしているラインが押さえ込まれた。頭を振っているこの感触、サクラマスに間違いない。かなりの重量感。何とか耐えて手元のランニングラインを巻き取り、魚を興奮させないようにゆっくりリールを巻いて距離を詰める。

何度か強烈な絞り込みに耐えて魚を浮かせたところ、ドロッパーに掛かっている。これならやや安心。ここでランディングネットを広げて気づいた。どうせ釣れないだろうと、いつも使っているサクラマス用のネットではなく、普通のインスタネットを持ってきてしまっていたのだった。

魔が差したとしか言いようがない。何でこんなときに限って違うランディングネットを持ってきてしまったのか。魚を掬おうとすると、あれっ、インスタネットってこんなに小さかったっけ。というか魚がデカすぎる!60オーバーは間違いない。

婚姻色がはっきり出た雄のサクラマスだった。何度か掬い損ねたあと、ほぼネットに入ったところで魚が大暴れ。ウェーディングしている私の足の間に飛び込んできて制御不可能に。そのままアディオスとなった。フックが外れたのかと思ったが、ドロッパーのティペットとフライの結び目が切れていた。

刻は5時半くらいのことだった。あ~あ、何やってんだか。95%は釣り上げていたものを、ランディングネットのせいで逃してしまうなんて。。。悔やんでも悔やみきれないけど、急いで車に戻ってランディングネットを交換してポイントの残りを釣ってみた。しかしやはりダメ。後から考えるとフッキングはバッチリ決まっていたのでそんなに焦ることもなかったのだけど。。。

残念でならないけど、やはり一番重点的に攻めていたこのポイントに入っていた。さらにラインの選択、フライの選択、釣り方も間違っていない。鮭川でバラした魚は次回掛かってもキャッチできる自信はないけど、今回は言わばしょーもないミスをしただけで再現性はある。魚を見つけることができたと思って気持ちを切り替えるしかない。

これまでとらえどころのなかった赤川もようやく手がかりが掴め、俄然やる気が出てきた。次は瀬が続くポイントに入ったけど、やはりこの水量だと浅すぎて可能性はなさそう。ヤマメが掛かったけど写真を撮る前に逃げられた。魚の活性は高いようだ。

ここで一旦上がって朝食にする。その後次のポイントに向かうも、先行者あり。さらに次のポイントに行っているとまたも先行者。どちらもそれほど可能性を感じないポイントなのでまあいい。それよりも、新しいポイントを探した方が良さそう。

そこで入ってみたのはなかなか良さそうなポイント。ここでもヤマメが掛かった。しかし、川幅が狭くて注意しても対岸のテトラを釣ってしまう。とうとう朝サクラマスを掛けたフライを全部なくしてしまった。



もう日が完全に昇りきって朝の部は終了。今日は風呂も買い物もない日なのでさっさと渓流に行こう。まずは昨日良型をバラした川でリベンジしようと行ってみるも、ここでも車が停まっていて先行者がいる模様。諦めて今日の本命河川に向かう。



やって来たのはとある支流。しかし思いの外水がない。それでも釣り上がっていくとファーストフィッシュをキャッチ。イワナかと思ったらここでもウグイでがっかり。もしかしたら上流のどこかで取水されているのかも、と思って思いきって上流に行ってみることに。

車を停められる場所を見つけて先に昼食を済ませ、川に降りてみる。思ったよりも随分谷が深い。ブーツフットウェーダーに2ピースロッドの里川スタイルでは限界を超えている。釣果よりも帰りに無事道路に復帰できるかが心配な状況になってきた。ここに来るまでにタヌキとサルを見かけたこともあり、わざと熊鈴をならしながら藪を掻い潜って何とか川に降り立った。



やはり水量は十分。だからといって簡単に釣れるわけではないけど。12番のドライフライをセット、しばらく釣り上がってようやくファーストフィッシュをキャッチ。



18cmくらいのイワナ。この辺りからようやくコンスタントに反応が出始めた。スレてないウブなイワナばかりで、フッキングをミスっても2回、3回とアタックしてくる。そうこうしているうちに良型がヒット。



25cmのイワナ。その後はバラシも多かったけど入れ掛かりになる場面も。大きめの淵のヒラキでまた良型がヒット。



今度は26cmとややサイズアップ。その後も小物を中心に釣れてくる。しかししばらくするとまたぱったりと反応がなくなった。どうやら魚がいる区間といない区間があるようだ。反応がなくなったので15時頃納竿とした。途中で目をつけておいた、道路までが近い場所まで戻って道路に上がり、無事車に戻れた。



本流に戻って夕方の部を開始。まずは昨日見つけた最上流部のポイントに入ってみる。ガンガン瀬から淵に続くポイント。こんなガンガン瀬にサクラマスは着かないと思うけど、念のため頭から釣り始める。



途中まあまあのサイズのヤマメが掛かったけどそれまで。次のポイントに移動。しかし反応なし。そして最後は朝バラしたポイントへ。朝掛かった魚がまた掛かるとは思えないけどやはり一番可能性を感じるポイント。



水温は19℃、ちょっと厳しいか。この水温だけにウグイの反応はいいけどやはりサクラマスは出ず。まあ予想通り、明日の朝が最後の勝負。明日の朝もう一度チャンスをくれないかと祈るような気持ちで釣り場を後にしたのだった。