2022年10月7日金曜日

尾瀬御池から燧ケ岳を超えて山の鼻へ~尾瀬周遊縦走2022年9月(1日目)

 2022年9月29日(木)、この日は尾瀬の玄関口、福島県の七入駐車場で朝を迎えた。

昨夜は思いの外冷え込んで、まずはジッパー全開で掛布団モードだったシュラフのジッパーを閉め、さらにウィンドシャツを着込み、まだ寒いのでフリースも着込んでようやく温かく過ごせたのだった。

まだ関東の平野部では昼間30℃近くまであるし、先日の飯豊山も暑いくらいだったのに、急速に季節は進んでいる模様。ほぼ飯豊山と同じ装備で来てしまったけど大丈夫だろうか?それはともかく、明るくなり始めた5時半ごろ起きて準備開始。


天気は良さそう!この日まずはバスで御池まで移動する。6:40のバスに乗りたいので6時半にはバス停に向かった。すると、山と高原地図には載ってないけど七入から御池までは御池古道という遊歩道があるというのを知った。


七入から御池までは2時間とある。ならば歩いて行こうかとも思ったけど、ちょうどバスがやって来たので予定通りバスに乗り込んだ。


乗客は私一人。人気の尾瀬も平日だとこんなものなのか。あるいはみんな、有料の御池駐車場まで車で行くのか。確かに、複数人だったらバス代も駐車場代も変わらないか。


7時前に御池に到着。七入から御池までは440円。440円で標高差400mを稼げるのは安いのか高いのか微妙なところだけど、体力を温存できたのでまあよしとしよう。


山の駅でトイレを借りて御池の駐車場を抜け、7:07燧ケ岳の登山口へ。


谷筋の道のようで、ぬかるみが多いけど尾瀬らしく木道も多い。


淡々と登っていくと7:44開けた場所に到着。まさかあれが燧ケ岳じゃないよな。


地図で確認すると、広沢田代かな。早速尾瀬感が出てきた!ここを超える途中振り返ると、


奥に見えるのが会津駒ケ岳か。


8:11再び開けた場所に到着。今度こそ燧ケ岳に違いない。


ここは熊沢田代か。いきなりの絶景にテンションが上がる!


いや~天気いいし最高!


熊沢田代を振り返る。


さらに谷筋を登っていく。


熊沢田代と会津駒ケ岳。


9合目を超えると、


再びの絶景に思わず「うわー」と声が出る。青空を映して青く輝く尾瀬沼!


そして9:03、山頂っぽいところに到着したけど、


前方にもう一つピークが見える。どうやら燧ケ岳のピークは二つあって、こちらは爼嵓(まないたぐら)らしい。早速向こうの柴安嵓を目指す。


一旦鞍部に下って登り返して、


9:19柴安嵓に到着。標高2356mだけどここが東北の最高峰とのこと。


ここからの眺めがまた絶景。前方に尾瀬ヶ原、その向こうに至仏山の雄姿が!快晴の空のもと、もう最高。あとは下って眼下に広がる尾瀬ヶ原を歩くだけ!


ただここからの下りが結構長かった。お腹も減ってきたので11時ごろ休憩。食パンを食べてエネルギー補給した。今回のお供はZpacks.comの35Lくらいのバックパック。


前回のVirga2は2泊3日にはやや大きすぎで、このくらいのザックがちょうどいい。270gほどしかなくお気に入りだけど、フロントポケットやサイドポケットのショックコードが伸びきって、ビロビロになって物が落ちやすいのが悩み。


さらに樹林帯を下っていく。


尾瀬沼方面への分岐点を過ぎるとようやく傾斜が落ち着いて歩きやすくなった。


11:40見晴に到着。


さて、ここからは「The 尾瀬」とも言うべき尾瀬ヶ原の木道歩き。雲一つない空のもと、至仏山を眺めながらの木道歩きは悪くなかった。


右手に見えるのは景鶴山か。ただ、尾瀬ヶ原自体はだだっ広い原っぱという感じ。花の季節に来るとまた印象は違うのかもしれないけど。


振り返ると燧ケ岳が。見た目は至仏山のほうが好み。


ほんの小さなクリークだけど、水を見ると魚がいないか確認しないと気が済まないのが釣り師の性。いないだろうなと思っていると、写真では見えないけどいた!標高1400mあるのでイワナだと思いたい。アブラハヤだったりしたらがっかりだけど。


やっぱりかっこういい至仏山。


平日だけどさすがに尾瀬ヶ原には人が多くて、俗っぽい雰囲気は拭えない。


こちらも細い流れだけど、10㎝くらいの魚がたくさんいる。流れが利いているところには魚がいるみたい。流れが淀んでいるところにはヤモリかサンショウウオっぽいやつが見えた。


池塘と至仏山。だいたいどこの湿原も乾燥が進んでいるみたいなので、いずれは尾瀬も本当にただの原っぱになってしまうのかもしれない。


周りの山は、ほんの少し色付き始めてオリーブ色っぽくなっている。


逆さ燧の撮影ポイント。少し風が出てきて滲んでみえる。


近づいてきた至仏山。明日登る予定だけど結構きつそう。


13:07、本日の宿営地山の鼻に到着。ここは鳩待峠から1時間で来れるので人が多い。


テント場の申し込みは至仏山荘で。ここも1泊1000円。テント場は広めでこの時間4、5張り程度と空いていた。


今回は今は亡きIntegral Designsの8’×10’タープを持ってきた。短辺を6フィートの位置でペグダウンしてハーフピラミッド型に張るのが好み。


そしてセンターシーム真ん中のタイアウトから細引きを取って引っ張ると中が広くて快適になる。


さて、落ち着いたところでまずはコーヒーを淹れて、ラジオでも聴こうと荷物をまさぐったところ、痛恨のミスに気付いた。ラジオとともにヘッドライトも入れ忘れているではないか!まあ、予備のライトがあるので致命的ではないけど。。。


今回はこのミニライトが頼り。以前は同じようなもので、スイッチを入れっぱなしにできるやつを持っていたのだけど、それが壊れたので今は100均で買った似たようなこれを使っている。ただ、これは押している間しか点灯しないので両手で作業できない!


明るいうちに作業を済ませるしかなさそう。まあ作業といっても夕ご飯を食べるくらいのものだけど。ラジオもなくて暇なので、近くの尾瀬植物研究見本園に散策に出かけることに。


山と高原地図によると、この時期咲いているこれはエゾリンドウか。


テント場に戻る。山の鼻テント場の全景。木陰が多くてなかなかいい。真ん中に見えるのが炊事場。蛇口があってじゃんじゃん水が出るのもいい。ただ、15時くらいまでは非常に人通りが多いのが難点。


この時期17時半ごろには暗くなるので16時半ごろから夕食の準備開始。今回もお米を炊いてまぜご飯。そして18時前には就寝体制に。ただ、この日は大して疲れてもないのでなかなか寝付けず。長い夜になりそう。

この日の歩行ルート(Yamakei onlineにて作成)