2023年10月17日火曜日

アライテント・プチクロワールのカスタマイズ

先日の3泊4日の奥秩父周遊縦走で使ったアライテントのプチクロワールというザック。昨年ミシンを入手したのでそのうち自分でザックを作ろうと思っているのだけど、それとは別に、何か素材や改造のベースとして使えそうなものはないかと先日セカンドストリートを物色していて見つけたのがこれ。


本体にはポケット類がないシンプルなアタックザックで、公称26Lとのことだけどもっと入りそう。ただ650gとそれほど軽くはないこともあってその時は思いとどまったのだけど、帰ってから改めて調べているうち、シンプルなデザインと堅牢そうな造りに強く惹かれるようになった。


なので後日改めて買いに出掛けたのだった。値段は税込みで5000円ちょっと。パッと見ほぼ未使用なんじゃないかと思われる良好なコンディションで色も好み。新品を買えば1万5千円以上するみたいなので、悪くない買い物だった(と思いたい)。

それが奥秩父に向かう直前のことで、荷物はすでにグラナイトギアのVirga2というザックにパッキング完了していたのだが、試しにこのプチクロワールに入れ替えてみると、、、パンパンだけど3泊4日、最低気温0℃想定の荷物が何とか入りそう!

ただ私の場合地図や水筒など頻繁に取り出すものはサイドポケットに入れておきたいのだけど、プチクロワールにはそれがない。調べてみると別売りでフレームポケットという後付けできる小物入れが売っている。


プチクロワールの場合サイドのコンプレッションベルトがないのだが、両サイドの上下にベルトを通せる皮パッチがあるので取り付けることはできそう。後々自分でサイドポケットとフロントポケットを縫い付けようと思っていたのだけど、まずはこれを試してみるか。

アライテント:フレームポケット

値段も1200円と手頃だし、と思ったけどそれなら自分で作ったほうが早そう。ちょうど別プロジェクトで使おうと思っていたナイロン生地がかなり遅れてアマゾンから届いたばかり。ということでそのプロジェクトは後回しにしてまずはサイドポケットを作ってみることに。


まずダイソーの大型トートをバラした生地で試作し、それを元に細かい仕様やサイズを修正して本製作に取り掛かった。生地はアマゾンで買ったやや厚手のナイロンオックスを使用。ベルトを通す皮パッチがザックの底から10㎝くらいのところにあるのでそれに合わせて作る。

私がサイドポケットに入れるのは、左が水筒代わりのペットボトルと手袋、右が地図とコンパスにチョコレートやキャラメルなどの即効性がある行動食と決まっている。なのでそれ程の容量は必要ないのだけど、ある程度の高さは欲しい。


基本形は20×18㎝くらいの巾着袋で、5㎝くらいのマチを付けたので仕上がり寸法は16×11×5㎝。ザックの底より少し上にくるような位置にベルトスリーブを付けてクイックリリースバックルで脱着できるようにした。


ただの巾着袋だと潰れて物の出し入れがしにくそうなので、ウェビングベルトを1周通すような形にしてフレーム代わりにもなるように設計。裏側には本体の皮パッチに合わせて小さなスリーブを作り、本体に密着するようにした。


袋口の部分にはショックコードを通して少し張りを持たせるとともに、絞り気味にして荷物が落ちにくいようにしている。こちらは左用で450mlのペットボトルを入れているところ。


こちらが右で地図と小さなコンパス、それとキャラメルを入れている。実際に使っていみると、ザックを背負ったまま操作しようとするとやはり備え付けのポケットに比べると物を入れるときに時々引っ掛かりはあるものの、概ね設計通りに機能して満足な出来。

  • 生地寸法:46×20㎝
  • 仕上がり寸法:16×11×5㎝
  •  重量:25g(ウェビングベルト込み)

早速実戦で試したくなり、これで奥秩父に行こうかと思ったけど、やはり3泊4日分の荷物を入れるとパンパンで、もう水を積む余裕がないのに気付いた。やっぱりフロントポケットも必要そう。ということでそちらも一気に作ってしまうことに。

どういう仕様にするか、いろいろとアイデアは浮かんだものの、せっかくなのでサブザックにもなるような仕様がよさそうということで基本形はすでに何個か作っているナップサック。固定方法で悩んだけど、こちらもベルトスリーブを付けて固定することに。


ナップサックの紐を通すところに固定用のウェビングベルトを通す仕様にしようかとも思ったのだけど、それだと高さが35㎝くらいになって小さすぎる。なのでこちらもザックの皮パッチの位置に合わせて一から作った。


生地は上記のナイロンオックスより薄手の40デニールリップストップ。こちらも別プロジェクト用に買っておいたもの。


ザックを置いたときに地面に着かない位置にベルトスリーブを縫い付けた。


最早巾着袋の仕上げはお手の物。


ザックの上側の皮パッチに渡したウェビングベルトをベルトスリーブに通して固定する。ここには重いものを入れるわけではないのでこういう仕様で問題なさそう。


装着時にはナップサックの紐を絞ってザックのウェストベルトのつけ根に引っ掛けることで、ナップサックが左右にぶれるのを防ぐ。


ここにはすぐに出し入れしたい雨具とウィンドシャツを入れておいた。

  • 生地寸法:93×38㎝
  • 仕上がり寸法:43×34㎝
  • 重量:29g

ということで完成!おかげで前日移動の予定が夜中までかかって当日移動になってしまったけど、無事3泊4日分の荷物も収まり秋の奥秩父を満喫できました。パッと見素人の一夜漬けには見えないんじゃないでしょうか。


ただ、プチクロワール自体がそれほど重い荷物を長時間背負うようには設計されてさなそう。背面長が43㎝と短かく、38㎜と幅広のウェストベルトは付いているものの、腰で荷物を背負うというよりも、登攀時に荷物がぶれないように体に固定するためのベルトといった感じ。

4日間山歩きに使ってみた感想としては、フィット感がちょっといまいちだった。そのうち慣れるかもしれないし、愛着が湧いてきそうな造りではあるけど、今のところこれがメインのザックにはなりそうにない。やっぱりザックも自分で作るか。

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