2024年3月13日水曜日

2024年3月のクラ活

 昨年12月以来3か月ぶりとなるクラ活(クラシックコンサート鑑賞活動)は印西市の第4回印西音楽祭。

その中で、第7回印西国際音楽コンクール優勝記念の上原心サクソフォンリサイタルに出掛けてみることにした。

ジャズでは主役のサックスもクラシックでは完全に脇役、というより邪道の扱い。そもそもサックスは割と新しい楽器なので古典的なレパートリーがないし、個人的にもクラシックサックスは音色が好みじゃないので聞きたいとも思わない。


ただ今回のコンサートはプログラムがシューマンやブラームスと好みに合っているのと、無料でしかも会場が結構近いこともあって出掛けてみることにしたのだった。そんなわけで3月になったとは言えまだ真冬並みに寒い2024年3月10日(日)、自転車で向かったのは印西市文化ホール。図書館も併設したかなり立派な建物だった。


ホールも立派だったけど残念ながら客の入りは3割くらいか。主役の上原心さんは音大3年の学生でまだ本格的な音楽活動はしてなさそうだけど、サックスが主役のクラシックコンサートなんてそうそう観られるものでもないので逆に楽しみでもある。


1曲目はシューマンの「3つのロマンス」という曲で、もともとはオーボエのレパートリー。だからだろうか、意外にもソプラノサックスで登場。クラシックのサックス奏者はレパートリー不足を補うためにソプラノ、アルト、テナーくらは持ち替えるのかもしれない。

クラシックのサックスはジャズとはあまりにも発音が違っていて、もともとジャズ好きの私からするとかなり違和感を感じることが多いのだけど、表情が付きにくいソプラノだからかすんなり入ってきた。

そもそもオーボエとソプラノサックスは、録音では聞き分けられないくらい音色が似ているからかもしれないが。そんなこともあって演奏自体も原曲の雰囲気そのままのいい演奏だった。

2曲目、3曲目はアルトに持ち替えて登場。曲はブラームスのクラリネット・ソナタ2番とヒンデミットのヴィオラ・ソナタのサックス編曲版。おそらくアルトが彼女のメインの楽器なんだろう、どちらも力のこもった熱演だった。

クラリネットやヴィオラをだったらもう少し穏やかに演奏されそうだけど、これらは原曲とは違った情熱的な演奏が楽しめた。クラシックらしからぬサブトーンを多用した音色も魅力的で、それほど期待していなかっただけに大満足。こんな演奏が無料で聴けるとは!

しかもこの印西音楽祭は半年ごとにやっているみたい。印西市、地味だけど最近は移住先としても注目されているみたいだし、グーグルとかアマゾンのデータセンターができたりと財政的にかなり潤っているのかも。次回以降の印西音楽祭もチェックしていきたいところ。