2024年9月16日月曜日

シリグリからカリンポンへ~インド・パキスタン旅行2024(38日目)

 2024年9月9日(月)、この日はインド西ベンガル州北部のシリグリという町で朝を迎えた。

シリグリは周囲をネパール、バングラデシュ、それにブータンに囲まれ、さらにインド北東7州の入り口に当たるという交通の要衝で、この地域を旅していると何度となく立ち寄ることになる。


特に観光地という訳ではないけど、居心地がいいので個人的に偏愛している町の一つ。ただこの時期のシリグリはまだかなり暑くて昨夜はなかなか寝付けず、あまり眠れないまま6時頃起床。風邪の症状はまだ残っているものの、お腹の調子はよさそう。7時過ぎに朝食に出掛ける。


シリグリの朝食と言えばNetaji Cabin。インドの大人が集う昔ながらの喫茶店といった雰囲気。私は行ったことがないけど、こういう店はコルカタにもあるらしいので、イギリス植民地時代にインドの中心だったこの地域西ベンガルの伝統なのかもしれない。


シリグリのホンコンマーケットの一画には同じような店がいくつか固まっているのだが、なぜかNetaji Cabinだけいつも賑わっているのでどうしてもここに足が向いてしまう。今回は軽めにトーストと紅茶だけにした。


まずはトースト。直火で焼いたトーストの焦げをナイフでこそぎ落とし、バターを塗って軽く砂糖とシナモンパウダーを振りかけるという凝ったもの。


紅茶も薄めた牛乳で煮出したチャイではなく、紅茶を牛乳で割ったもの。上品な香りが際立つ本格的なミルクティー。占めて40ルピーの贅沢な朝となった。


と言いつつ、やはりチャイも好きなので改めて別の店でチャイを飲む。大きめのカップで15ルピー。


さて、ここからはやはり以前訪れてよかったカリンポンを再訪する。カリンポンはここから山を登って2、3時間走ったところにあるチベット系の人が多い町。前回は1泊で慌ただしかったので、今回は涼しいだろうと期待して2泊するつもり。


ということで8:15ホテルをチェックアウトして出発。まずは歩いてバスターミナルに向かう。


20分ほど歩いてバスターミナルに到着。


カリンポン行きのバスは程なく8:45シリグリを出発した。途中市内で客集め、荷物の積み込みなどで15分ほど停車後、9:15に本格出発となった。シリグリからカリンポンまでは130ルピーだった。


途中ダージリンやシッキムなど北に向かう道路沿いにはコンクリートの支柱が建設されていた。そのうち新しい高規格道路ができそうな雰囲気。


市街地を抜けると徐々に標高を上げながらティスタ川沿いの道を遡っていく。それにつれて窓から入ってくる風がひんやりしてきて気持ちいい。


ティスタバザールで川を離れると、曲がりくねった山道をグイグイ登っていってちょうど12:00山の上に広がるカリンポンに到着。こんなところに突然現れる結構大きな町にちょっとびっくりする。早速ホテルへ。


前回泊まったバスターミナルからすぐそこのNeera GHに行ってみると、前回500ルピーで泊まった部屋は700ルピーになっている。もう少し安い部屋はないかと聞いてみると地上階の部屋に案内された。


道路のすぐ横でやや騒がしいが、清潔なダブルルームが600ルピーのところ、2泊する条件で500ルピーになったのでここに落ち着くことに。


そして昼食は斜め向かいのTenzing Restaurantへ。前回来たときにはビーフとポークのモモとトゥクパしかなかったが、チキンやベジも加わってメニューは充実している。ただ、このときできるものはそれほど多くはなかった。


その中からビーフモモ(60ルピー)とビーフトゥクパ(60ルピー)を選択。


ここは醤油があるのがよくて、ビーフモモを醤油で食べるとめちゃくちゃうまかった。ビーフトゥクパは薄味だが、塩と醤油、チリソースを加えるとグッとうまくなる。器が小さい割にボリュームも十分で食べ応えがあった。と言うか食べ過ぎた。久々にうまいチベット料理を堪能して大満足120ルピー。


その後は腹ごなしに町の散策。日差しが強いので日中は結構暑いが、この時期でも日陰に入ると急に涼しくなって快適。


カリンポンは山の上にあるので町が立体的。


シムラや昨年訪れたダラムサラなんかに近い雰囲気もあるが、観光地特有の浮わついたところがなく、生活感のある落ち着いた雰囲気が私のような旅行者でも居心地がいい。


住民はチベット系が多いせいか、町中にチャイの屋台が見当たらないのが難点か。


伝統的な市場もある。


特に目新しいものは見当たらないが、果物を物色。産地から遠いせいか、小振りなリンゴも1kg220ルピーとかなり高かったが、何かしら果物も食べたいので500g買っておいた。部屋に戻って水浴びと洗濯を済ませ、最近にしてはやや早めの18時半頃夕食へ。


前回の経験から、ここは夜に食べられそうなところがあまりないのだ。ホテルの近くには軽食の屋台が数軒出ているので最悪ここにしようと、とりあえず昼間チェックしておいた2店に行ってみる。


しかし2店とも案の定すでに閉店済み。ただ幸い、その向かいに好みの雰囲気のチベット料理屋があった。Veg Restaurantというのが店名なんだろうか?


チベット料理屋だけにメニューは元々少ないが、ここは名前の通りベジのみ。さらにこの時間あるのはモモとタイポーのみという。タイポーって何だ?と見せてもらうと包子、肉まんというか野菜まんだった。ということでベジモモとベジタイポーを注文。


モモと巨大な野菜まんに小さなスープも付いた。ベジだけど味付けがしっかりしていてどれもうまい。醤油があれば最高だけど、自家製チリソースだけでも十分うまかった。ただどれも基本同じ味付けなので単調といえば単調だったが、ボリューム的にも満足度の高い100ルピーだった。


弱った胃腸にも優しいチベット料理。安くてうまいチベット料理にありつけるカリンポンに来たのは正解だった。食後にチャイを飲みたいところだが、わざわざ店に入ってまで飲むほどのことでもない。買っておいたリンゴを1個だけ食べ、コーヒーを飲んでこの日を締めくくった。