2024年9月1日日曜日

ギルギットからチラースへ~インド・パキスタン旅行2024(23日目)

 2024年8月25日(日)、この日もまたまたギルギットのNew Green Hotelに滞在中。

さて、早くも終盤戦に入りつつある今回のパキスタン旅行、ここからはKKH(カラコルムハイウェイ)を少し南下し、そこから西のKP州(ハイバル・パフトゥンハー、旧北西辺境州)を回って今回のパキスタン旅行を終えるつもり。


今日は南に130kmほど移動してチラースという町まで行く予定。6:45頃起きて7時に朝食へ。


いつもの店でナンとチャイの朝食、80ルピー。


7:45ホテルを出発。すぐにやって来たスズキに乗り込んでまずはバスターミナルに向かう。


8時過ぎにバスターミナルに到着、70ルピー。


今日は天気がよくて、ここからでもラカポシ山が拝めた。


チラースに行きたいというと教えてくれてすぐにハイエースを見つけることができた。


相変わらずのギューギュー詰めで8:30ギルギットを出発。ギルギットからチラースまでは600ルピーだった。途中からさらに乗ってきて、遂に最前列にも運転手を含めて4人が乗車。子供を入れると25、6人くらいは乗っている。


隣のおじいさんは数珠を数えている。チベット仏教徒ではよく見る光景だが、イスラム教でもこういう風習があるのだろうか。


写真ではわかりにくいけど、正面に見えるのは多分ナンガパルバット。


ズームで撮影。


しばらく進むとKKHはインダス川の左岸側に移った。


崖の上の狭い道で前のトラックを追い越そうとしているけど、頼むから無理すんなよ!


途中工事か何かで一時停止。砂けむりを上げながら大きな岩が転がり落ちていったけど、大丈夫か?


男性陣はみんな降りていったけど、私は談笑中のじいさんに囲まれて動けず。


再び出発したところで荷物を満載したサイクリストとすれ違う。よくこんな道を自転車で走る気になるものだ。


そうこうしているうちに11:35チラースのバススタンドに到着。


チラースの町はKKHから少し離れた丘の上にある。


車道はKKHを離れ、曲がりくねって丘を登っていくのだが、バススタンドはその途中にある。ここからバザールまでは2kmほど。声を掛けられたタクシーは言い値300ルピーからすぐに100ルピーに下がったが、やはり歩いていくことに。


車道を外れてショートカットルートを進む。


すると車道に合流したところになぜかバイクに乗った警官がいて、乗れという。外国人登録が必要で交番にでも連れて行かれるのかと思っていると、町まで連れてきてくれた。


ホテルはどこだというので、とりあえず目に付いたHotel Royal Cityを指さして「あそこに行ってみる」と言うとそこまで連れて行ってくれたのだった。ただの親切だったのか。。。


警官が英語が話せるマネージャーを呼び出してくれたので聞いたところ、ちゃんとしたダブルが2500ルピー。高いので断ろうとしたが、この町で外国人が泊まれるのはこことGolden LodgeとTarangfa Lodgeの3軒しかなく、どちらもここよりは高いらしい。


仕方ないのでここを2000ルピーに値切って妥結。昼食に出掛ける。


チラースの町はメインストリート沿いに500mほど広がる、規模としてはガクーチと同じような感じだが、閑散としていて日曜ということもあってかシャッターを下ろした店が多い。第一印象としてはハズレ。


子供は遠巻きにチノ、チノ(中国人)とかニーハオと言ってからかってくるし。ただ大人は愛想よく挨拶してくれて、何人もの人から握手を求められた。


この辺りがバザールのようだが、八百屋や果物屋が並ぶだけであまり活気はない。


奥の2階に飯屋っぽいのがあったので行ってみると、


通路の両脇に座敷席が並ぶ雰囲気満天の店。繁盛している。聞いてみると、ほとんど英語が通じないがライスとベジタブルとミートがあると言う。何とも簡単な説明でよくわからないが、とりあえずミートを選択。


するとミート以外にも恐らくメニューの全て、ロビアとビンディー、それにカブリプラオ(カブール風炊き込みご飯)まで出てきた。ミートは恐らく昨日の夕食と同じ、ビーフコルマ。ただ昨日のより全然濃厚で、カレーというよりビーフシチュー。めちゃくちゃうまい。


おかずが余るのでロティ2枚を食べ、最後にカブリプラオも食べて満腹。500ルピーは下らないだろうなと思っていると、これがまさかの250ルピー。恐らくミート以外はサービスしてくれたんだと思う。久々のクリーンヒットで大満足の昼食となった。


先ほど若者が氷のようなものを食べながら歩いているのを見かけたのだが、何だろうと思っていると、、、


雪をトラックの荷台に積んで売っているのを発見!チラースはまだギルギット・バルティスタンで標高は1250mほどあるのだが、めちゃくちゃ暑い。それに乾燥していて先週までのギルギットのよう。確かに需要はありそうだ。ナンガパルバットの麓辺りから運んできているんだろうか。


その後チャイ(50ルピー)を飲んで一服し、明日の移動に備えて下のKKHに行って情報収集しようと歩いていると英語ができる青年に話し掛けられた。聞いてみると、これから向かうスワート方面へは直通のバスはなく、途中のベシャムで乗り換えることになると言う。これは想定通り。


バスが出るのはKKH沿いのパキスタンホテルというところらしい。ということで歩いて行こうとすると、別のポリスがバイクでやって来て乗れという。このポリスは少し英語が話せて、何でも外国人をプロテクトするレスポンシビリティーがあるんだとか。本当か?


来た道とは反対側の谷沿いの道を下っていく。景色がいいので停まってもらって写真を撮った。


この谷にはいい感じの渓流が流れていて、釣りをしてもいいとのこと。後で来ようと思っていたのだが。。。


3kmほど走ってパキスタンホテルに到着。このマイクロバスがベシャム行きでもうすぐ出るという。明日の朝の便はないのか聞いてみると、ほとんど英語が通じないので心許ないが、8時に来いと言っているようなので信じるしかない。


すると今度はパトカーの警官がやって来て、人だかりの中強制連行。パーミッションがどうだこうだ言っていたので、ここは外国人が勝手に来てはいけないところなのかもしれないが、如何せん言葉が通じずよくわからない。


途中職権乱用で奪った雪を分けてもらった。やはり山から採ってきたものらしい。


町の入口のチェックポストで記念撮影。ここからはさっきのポリスが電話で呼ばれたのかやって来て、またバイクでホテルまで送ってくれた。しかもちゃんと部屋に入るのを見届けてからようやく帰っていったのだった。一体どうなっているんだチラースは。。。


何だかんだで自由に歩き回ることもままならないチラース、釣りに行くのも諦めて、午後は部屋でまったり過ごすことに。水浴びと洗濯を済ませ、まだあまりお腹は空いてないけどここも店が早く閉まりそうなので19時前に夕食へ。


ホテルの前にはモスクがある。すると18:50、アザーンが流れ始めた。ゾロゾロとモスクに向かう人たち。近所の店ももう店じまいして、店の人も中でお祈りしている時間だった。昼の店は15時までだと言っていたし少々焦ったが、バザール近くでいい雰囲気の店を発見。


聞いてみるとあるのはまたもビーフ、それにダルやロビアなど。パキスタンでは初めて見た葉っぱもの、サーグもあったのでビーフとサーグ(多分からし菜)をハーフプレートでもらうことに。


ここのビーフ、汁はサラサラだがじゃがいもが入っておりやや甘めの味付け。これはまさに肉じゃが!これもうまかった。チラースでは昨日の雪辱を果たす2連勝。こちらも何と250ルピー。バリエーションは少なそうだが、チラースは食い道楽にはうれしい町だった。


ただ周りを見ていると、ビーフにダルを合わせてダルゴーシュトとして注文している人が多かった。なるほど、そういう風に注文するのか、早速今度試してみよう。


お祈りの時間が終わり、日が沈んで涼しくなると俄に活気づいてきたチラースのバザール。


果物屋台にモモがあったので1kg300ルピーのことろ、1個だけ40ルピーで売ってもらい、


さっきの店で食後のチャイを堪能して部屋に戻った。何だかよくわからないけど、何だかんだで来てよかったと思えたチラース、ギルギット・バルティスタン最後の夜となったのだった。