2021年1月29日金曜日

折れたフライロッドを修理する:9フィート7番パックロッド編(後編)~UVコーティングにチャレンジ

 フライロッド修理の続きです。前回は折れた箇所にソリッドティップで作った芯材を差し込んで接着しました。

今回は補強のため、繋いだ箇所にスレッディングとコーティングを施します。


まずスレッディング。このためにラッピング用のスレッドを買うのはもったいない気がしたのでタイイングスレッドを使った。太くて普段のフライタイイングでは使わなくなったユニスレッドの6/0を使用。


ブランクが緑なので一番近かったオリーブで巻いてみた。そしてコーティングは今回これを使ってみる。


ダイソーで売っているUVレジンのハード5g、110円。ロッドのコーティングはウレタン塗料の重ね塗りかエポキシ塗料の厚塗りが一般的だと思うけど、最近スコットなんかはUVコーティングを使っていると聞く。

以前からダイソーでUVレジンが売られていて気になっていたので今回試してみることに。説明書きには太陽光で5~30分で硬貨するとある。それだと天気次第になりそうなのでこんなものを準備した。


ネイルドライヤーという、女性がジェルネイルに使うUVランプ。USBコードを差し込んで給電する。これだと手に持つタイプのランプと違って、ロッドをくるくる回転させながら硬化させることができるんじゃないかと。


折りたたみ式の足を起こすと自立する。ネイルの場合は下に手を突っ込むのだろう。ロッドドライヤーなんて持ってないので、短時間で硬化してくれるUVレジンだときれいに仕上がりりそうな予感。早速レジンを塗ってみる。

思っていたより粘度が高めでレベリングはされにくいけど、その分厚塗りはしやすそう。とりあえず1回目はスレッドに染み込ませるように薄塗りして、2回目でやや厚めに塗ってみることにした。

このUVランプ、スイッチを1回押すと60秒、2回押すと180秒照射する。なので60秒ずつ照射して硬化具合を確認しながら進めた。密着性を上げるために1回目のコーティングは2分ほど照射し、完全に硬化させずに重ね塗りする。


そうしてこんな感じに仕上がった。後からマスキングテープを巻いておいた方がよかったと思ったけど後の祭り。よく見ると汚いけど概ね想定通りに仕上がった。ただコーティングの表面がいつまで経っても若干べたついているのがちょっと気になるけど。


まあフライロッドは屋外で使うものなので、いずれ太陽光に当たって完全硬化してくれるのを期待。これでうまくいったら他に改造したいロッドがあるのだけど、もう少し丁寧に作業すればきれいに仕上がりそうな感じ。

そのうちやってみることにしよう。あと今回はハードタイプのレジンを使ったけど、ソフトタイプも売っていたのでフライタイイングとかラインの改造なんかにも使えるかもしれない。他にもいろいろと使いどころがありそう。

UVライト LEDネイルドライヤー Dawn mini

今回買ったUVランプはこれ。599円とお手頃だった。ただ今見てみるともっと安いやつもありますね。そこは気にしないでおこう。ということでロッドの修理完了。今回掛かった費用は、

  • ソリッドティップ:550円
  • UVレジン:110円
  • UVランプ:599円
  • 合計:1259円
UVレジンとランプはこれから他にも使えるし、なかなか安く仕上がったと思う。ただやはり修理した箇所の強度には不安が残るので、前回の沖縄自転車旅のような長期遠征には持って行きにくいかな。ちょっとしたサイクリングなんかで使うことになりそう。