昨年秋、給付金を当てにして購入したプロモンテのシングルウォールテント、VB-11は四国九州自転車旅で大活躍でした。
その後無事給付金も貰えて、まだまだ余っているので何を買おうかと物色していたところ、またしても目についたのはテント。VB-11は軽いし設営も超簡単でいいテントですが如何せんシングルウォール。やはり数日続くような雨天で使うには心もとない。なのでこれは軽量かつコンパクトさを重視する、主に飛行機での輪行自転車旅用という位置づけ。
いずれ行きたいと思っている長期の自転車旅(具体的な計画があるわけではないけど)にはもう少し耐候性の高いテントが欲しい。今のところその用途にはアライテントのトレックライズ0というテントを持っているのですが、通気性があまりよくないのが気にかかる。
さらに一昨年にはMountain Conquerorという中国のメーカーの安いテントを買ってしまったのですが、これは本体の上半分がメッシュなのが気に入らない。価格を考えるとかなりいいテントであるのは間違いないけど、それだけに全く愛着がわかないというのもある。
そんな時見つけてしまったのがモンベルのムーンライトテント。ムーンライトテントというと私がキャンプを始めた30年くらい前からすでに超定番のツーリングテントで、あらためて調べてみると1979年誕生とのこと。
当時いつか使ってみたいとは思っていたのだけど、その後私のアウトドア活動はバイクツーリングから山登りやバックパッキングに移行し、一番小さい1人用の1型でも2㎏以上あったムーンライトテントは選択肢から外れていったのだった。
そんなムーンライトテント、ついにリニューアルして生まれかわったんだとか。毎年のようにマイナーチェンジを繰り返すモンベルにしては珍しく、(おそらく)ほとんど仕様変更がなかったムーンライトがついにフルモデルチェンジ。
これは満を持しての投入ということか。調べてみると確か2.2㎏くらいだった1型が1.5kgになっているではないか!1.5kgというと最近のテントとしては大して軽くはないけど、以前から評判だった通気性の良さなどを考えると結構魅力的。
歩き旅にはちょっと重すぎだけど、自転車旅なら十分許容範囲内。しかもフライシートはポリエステル製、色もグリーンのほかにタンというステルスカラーもある。ということで気になったのだが、一旦そうなるともう欲しくて仕方なくなり、抑えきれなくなってしまった。
給付金も貰えたことだし、これは使ってしまわないといけないお金。どうせいずれ買ってしまうなら早いほうがいい、と今年の初めには買ってしまったのだった。早速気になる重量を測ってみると、
- 本体+フライシート:1018g(スタッフサック込み)
- フレーム:470g(スタッフサック込み)
- 最小重量:1488g
とほぼカタログスペック通り。パッキング状態もコンパクトで申し分ない。すぐにでもテストしたいところだったけど、生憎まん延防止が出て近場のキャンプ場はどこも閉鎖。ようやく解除されたときはすでに釣りのシーズンで後回しになってしまっていたのでした。
ただ先週は天気はよかったものの、週末に降った雨のせいで川は増水気味。釣りはできそうにないのでそれならば、と久々にキャンプツーリングに出かけることにした。その模様は後日お伝えするとして、今回はその時使った新型ムーンライトテントのレビュー。
新型といっても2020年に出たみたいなのでもはや情報はそこら中に転がっていて全く新鮮味はないのだけど、せっかくなので私目線で検証してみることにします。ちなみに私が自転車ツーリング用のテントに求めるスペックは以前別の記事に書いた通り。
あらためて書き出すと、
- 自立式であること
- そこそこ軽いこと
- 狭すぎず広すぎないこと
- 長辺側に出入り口があること
- 釣り下げ式であること
- 本体がメッシュではないこと
- フライシートがポリエステル製であること
- フライシートの色が地味なこと
それぞれの理由は参考記事を見てもらうとして、この新型ムーンライト1が唯一当てはまらないのが4番。短辺側に出入り口があるとどうしても出入りが窮屈になってあまり好きではないのだけど、それはあくまでドーム型テントの場合の話し。
ドームテントの場合、出入り口が短辺側にあるとパネルの傾斜がきついせいで入り口の高さが低くなってしまい、窮屈に感じてしまうのだ。その点ムーンライトテントはいわゆるAフレーム型。
出入りしにくいのには変わりないけど、ドアパネルがほぼ直立しているのでそれほど窮屈感はない。Aフレーム型といっても設営は超簡単。もともとムーンライトテントは月明りの下でも設営できることから命名されたくらいだし、新型になってさらに簡単になっている模様。
特長は何といっても本体とフライシートのクリアランスの広さと、本体に設けられたメッシュパネルからくる通気性の良さ。本体後端は全面三角窓になっていて大きく開放できる。さらに後ろに飛び出したポールで庇のようになっているので視界も風の通りも抜群。
実際に一晩過ごしてみたところ、やっぱり短辺側に出入り口があるとどっち向きに頭を向けて寝るにしても出入りするとき道具類を一跨ぎすることになってやや不便ではあるけど、これはまあ慣れの問題か。ドームテントみたいに屈んで潜り込む必要がないのはいい。
翌朝は本体内側に薄っすらと結露、フライシートには盛大な結露が。もう少し結露は少ないかと期待していたけど、ここは開けた草地のキャンプ場。キャンプ場全体が朝露でびしょびしょの状態なので仕方ないか。
それでもフライシートはポリエステル製なので、振り払えばある程度水分は落ちるし、陽が出れば乾燥も早いはず。ということで、気に入らなかったらすぐに売っ払おうかとも思っていたけど、これはかなりよさそう。今年はこれをもって長めの自転車旅に出かけたい。