2022年9月28日水曜日

丸森尾根から朳差岳・頼母木小屋へ~飯豊連峰縦走記2022年9月(1日目)

 2022年9月14日(水)、この日は福島県の道の駅裏磐梯で朝を迎えた。

国道121号線経由で山形に入ろうとしていたものの、8月の豪雨災害での通行止めからまだ復旧しておらず、迂回して旧スカイバレールートで山形に向かうことにしたのだ。


おかげで天狗平登山口への到着は想定よりも遅い8時過ぎとなった。ここのところ好天が続いているせいか駐車場には思いの外多くの車が停まっているものの、やはり平日だけあってまだスペースには余裕があった。準備を整えて8:20頃出発。

飯豊山に登るのは2018年以来2度目となる。前回も天狗平から反時計回りの周遊ルートを計画していたものの、靴底崩壊に見舞われて一旦下山を余儀なくされ、そのせいでルートからは少し外れる朳差岳と大日岳を省略してしまい、やや中途半端に終わってしまったのだった。

なので今回も基本的には同じルートで、丸森尾根から登って朳差岳往復、さらに大日岳にも登って飯豊本山からダイグラ尾根を下って下山する2泊3日の計画とした。この週は前半は天気がよくて徐々に下り坂との予報が、だんだんズレてきて今のところ最終日の金曜に雨が降りそうな予報。


今日明日は雨の心配はなさそうなので、前半にできるだけ距離を稼いで今日はできれば門内小屋、そして明日のうちに大日岳に登っておきたいところ。ということで登山届を出して丸森尾根の登山口を目指したものの、よくわからずに右往左往する。


改めて地図を見てみると、丸森尾根の登山口は車止めゲートの手前にある。落ち着いて周りの地形を観察し、尾根を辿って付け根に目をやると車を停めたすぐ前、飯豊山荘の向かい側に登山口はあった。ここでようやく前回の記憶が少し戻ってきた。


そんなこんなで8:38登山開始。丸森尾根はいきなり急登から始まる。9月も中旬になって朝晩は涼しくなっているとはいえ、ここのところフェーン現象で関東よりも暑い日が続いている東北の日本海側、こちらが高度を稼ぐ間もなく時間とともに気温が上がっていく。


それでも急斜面のおかげできついけどぐんぐん高度も上がっていく。


9:54お待ちかねの水場、夫婦清水に到着。ここを当てにして水は水筒代わりのペットボトルに入れているだけでほとんど持ってこなかったのだ。


水流は思ったより細いけど冷たくておいしい水。ここでがぶ飲みして2つ持っているエバニューの900mlのフレキシボトル1つを満水にしておいた。


今日はものすごくいい天気!


11:02ようやく森林限界を抜け、丸森蜂に到着。ここで一休み。朝食の残りの食パンを食べてエネルギーを補給する。2年ぶりの山登りだけど、体のほうは思いの外快調で悪くない感触。今回はグラナイトギアのVirga2というバックパックがお供。


この辺りでは標高1500mくらいが森林限界。


11:48主稜線に到着。飯豊本山はここから南だけどまずは北に進んで朳差岳を目指す。


尾根沿いにどこまでも続く登山道。こういう景色が一番好き。左手に頼母木小屋も見える。ここからは下り基調の様子だけど朳差岳(正面一番奥)まではかなりのアップダウンがありそう。


12:07頼母木山。


真ん中が鉾立蜂、右が朳差岳かな。


頼母木小屋が間近に見えてきた。


12:20頼母木小屋に到着。ここに荷物をデポしてサブザックで朳差岳に向かう。まだ食パンパワーで歩けそうなので、休憩なしでそのまま進んだ。


朳差岳の手前にはだかる鉾立峰。


12:45大石山。


ここからかなり下って鉾立峰に登り返すことになる。キツそう。


鞍部に到着。


振り返ると歩いてきた地神山方面にはガスが上がってきている。夏場は天気がよくても午前中が勝負(もうお昼は回っているけど)。こちらも急がねば。


13:13鉾立峰。


さすがにエネルギーが切れてシャリバテ気味。ただ朳差岳はすぐそこなので休憩は登ってからにしよう。


さっき登った大石山も完全にガスに包まれた。


ヤバい、朳差岳にもガスが迫ってきた!


13:35朳差岳に到着。こちらもガスに包まれて展望なし。


山頂直下にある朳差小屋で一息つく。


これも最近お気に入りのおやつで行動食にもぴったりのココアピー。


さて、ここからまた鉾立峰を登って下って頼母木小屋に戻る。片道ならまだしも、往復だと復路はトラバースしたいところだけど。


帰りはガスの中を淡々と歩く。ダケカンバの赤がきれい。


15:14頼母木小屋に戻ってきた。もう少し早ければ門内小屋まで進んでおきたいところだったけど、時間的にも体力的にももう無理。今日はここでキャンプにしよう。


小屋泊2000円、テント泊1000円。ここでもインフレ進行中か。管理人さんは門内小屋に行っていて夕方戻ってくるとのこと。先客の登山者と立ち話しをていたところちょうど戻ってきたのでチェックイン。


頼母木小屋のテント場はそれほど広くないけどこの日は他にテント泊の人はおらず、一等地に張ることができた。今回はトレッキングポール1本で立てられるSix Moon DesignのWild Oasisというフロアレスシェルターを持ってきた。


頼母木小屋はシーズン中(10月中旬まで)は小屋に水が引かれ、じゃぶじゃぶ使えるのでありがたい。


まずはコーヒーを淹れて寛ぐ。火器はトランギアにクリックスタンドの組み合わせ。


ここは標高約1640m。16時過ぎでまだ25℃もある。


ただ日が傾いてくると急激に気温が下がり、そのおかげでガスも晴れてきた。日本海に沈んでいく夕日をしばし眺める。よく見えなかったけど、管理人さんによると佐渡島の向こうに沈んでいくらしい。


さて、17時半ごろからお待ちかねの夕食の準備。今回はかなり久々に生米を持ってきた。昔は山でも普通に米を炊いて食べていたけど、2000年頃からか、軽量化を意識しだしてアルファ米に変えた。

ただ、アルファ米は1食分が少ないし、山道具屋に買いに行くもの面倒なのでこのところずっと主食はインスタントラーメンになっていた。今回はチタン製だけど底にアルミを蒸着してあるEPIのATSチタンクッカーでご飯が炊けるかのテスト。


これはもともとクリックスタンドに合う、底面の直径が12㎝以上ある軽いクッカーを探していて見つけたもので、アルミ蒸着はどうでもよくて専らラーメン用に使っていたのだけど、容量が780mlほどで具沢山のラーメンを作るにはちょっと容量不足だった。

そんなとき、トランギアからチタン製で軽量なトライアングル五徳が出たので山での調理はトライアングル五徳とエバニューの900mlポットの組み合わせに落ち着いていたのだった。今回は山でご飯が食べたくて、ふと思い出してこれを持ってきてみた。結果は、、、


全く焦げつくことなくうまく炊けた!今回はふりかけをかけてまぜご飯。適度に塩気が利いていて疲れた体に心地い。やっぱりお米のほうが満足度は高いな。好きな分量炊けるし。その後味噌汁を飲み、食後は柿ピーをつまみにコーヒーを飲んで就寝。満足満足!

この日の歩行ルート(Yamakei onlineにて作成)


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