2023年7月29日(土)、ブージ滞在3日目の朝。
昨夜は夜中になると寒くなってファンを止めたのだが、そうすると今度は蚊にやられて眠れなくなった。蚊取り線香を点けようかとも思ったけど、押すだけベープがあるのを思い出してプシュっとすると思いの外効果があり、それ以降は快適に眠ることができた。押すだけベープ、小さめの部屋で蚊が少ない状況だと結構効くみたい。今日も6時頃起きて7:40くらいに朝食に出掛けた。まずは朝の路上マーケットを見学。特に目新しい物があるわけではないけど、活気がある雑踏の中を歩くのは楽しいもの。
朝食はひとしきり歩き回って見つけたプーリの屋台にした。一皿25ルピーとのこと。しかしここのプーリはいったい何でこんなに小さいんだろうか?生地を伸ばしては次から次に油に放り込んで揚げているけど、そのほうが早く揚がって効率的なのか、それともこれがグジャラート仕様なのか。
小さいプーリが10枚で1セットみたい。ただ、バターミルクを付けて、食べたりないのでハーフプレート追加すると結局50ルピーと高めの朝食になった。それでもまあ十分安いけど。
さて、ブージは近郊に刺繍や織物などの工芸で有名な村が点在していることで有名なのだが、向こうも商売でやっている以上全く買う気がないのに見学させてもらうのは気が引ける。
それよりも私は少数民族の人たちの衣装や暮らしを見たいので、今日は工芸色が薄そうでアクセスがよさそうな町に行ってみることにした。そうして選んだのはラットナル(Ratnal)とアンジャール(Anjar)という村というか町。どちらもアーメダバード方面に行く幹線道路沿いにあるのでアクセスはよさそう。
9時過ぎにホテルを出て、バスターミナルより近いジュビリーサークル(Jublee Circle)のバス停へ。5分ほど待ってやって来たバスに聞いてみるとラットナルに行くとのことで乗り込んだ。
ラットナルまでは27kmだけど、これは州営のデラックスバスのためか35ルピーと高め。
途中で牛の群れ渋滞に引っかかる。牛飼いは渋滞のことなど我関せずといった風情で至極のんびりと誘導しているように見えるけど、相手が牛なのでまあそうするより他にないのだろう。周りの車も当たり前のこととして受け入れている様子。
45分ほどでラットナルに到着。特に何があるわけでもないので、適当に幹線道路から集落のメインストリートっぽい道に入って歩いていく。
少し歩いた第1印象は、それほど大きな集落でもないのにやたらとヒンズー教寺院が多いということ。パッと見回しただけでも4、5個くらいは仏塔(ではないけど高塔)が見える。しかも道はブロックできれいに舗装されている(後で奥まで行くとそうでもなかったが)。裕福な集落なんだろうか?
それと何族かは知らないけど道行く人は民族衣装を着ている人が多くて興味深い。女性の上衣は前側だけで背中の部分はなく、エプロンのように後ろを紐で結んでいるだけ。涼しそう。
男性は純白のターバンに上下とも白でかっこいい。ただし年配の人のみ。若い人も歳を取ったらこういう衣装を着るようになるのだろうか?それともやがて廃れてなくなってしまうのか。
こういうある意味閉ざされた状況(普通の住宅地)に私のような不審者が入っていくと、女性陣からは明らかに警戒の眼差しを向けられるのだが、この女性は珍しく笑顔で応じてくれた。
ちょっとした市場のような場所。
男性陣は概ねフレンドリー。左の男性からチャイをご馳走になった。電話を掛けて出前で届けてもらう。
45歳、メンゴーフェルメルとのこと。一瞬?となったけどすぐに気付いた、マンゴーファーマー(マンゴー農家)。80km先(18kmだったのかも)の農場に行かないかと誘われたけど、それは丁重にお断りした。ご馳走様でした!
さて、ひとしきり歩き回ったところで次のアンジャールに向かう。程なくやって来たバスに乗り込むと、こちらは小型のローカルバスっぽい雰囲気でアンジャールまでは20ルピー。
20分ほどでアンジャールに到着。
アンジャールは結構大きな町で、先程ラットナルで見かけた人たちとは違う部族っぽい人も見かけた。
たぶん周りの集落から買い出しに来ているんだろう。ただそれ以外は至って普通の町。期待したほどではなかった。
建物内にある青果市場。ちょうど雨が降ってきたので雨宿りついでに見学する。
ジャガイモ屋の親父に写真を撮れ撮れ言われ撮ると、
負けじと隣のジャガイモ屋も。
時々見かける金属パイプ用のエンドキャップ専門店。そんなに引き合いがあるとも思えないけど、こんなので生計が立つのか心配になる。
お昼を回ったところで昼食を食べて帰ることにする。幹線道路脇にあったノンベジ料理店に入ってみた。KGNレストランというお店。メニューにチキンビリヤニがあったので思わず注文してしまったけど、
やっぱりベタッとした中途半端なビリヤニ。ビリヤニは専門店で食べないとダメだな。ただ味はそれほど悪くなく、60ルピーと安かったのでまあ満足。
バスに乗ってブージに戻る。こちらも小型のローカルバスでブージまでは40ルピーと安かった。
1時間ちょっとくらいでブージに到着。
ヘアバンドがスーパーフライを思い起こさせるかっこいい牛。
途中のチャイ屋で休憩。ここは10ルピー。部屋に戻って水浴びと洗濯を済ませ、しばらく休憩した後19時過ぎに夕食へ。今回は初日に入ったShankar Lodgeにした。100ルピーのフルターリを注文。
ここのはめちゃくちゃうまいとか、好きな味というわけではないけど独特の味わいがある。ポテトのカレーには八角とかクローブのホールスパイスがふんだんに使われていて、ホットではなくてクールな辛さ。右の白っぽいスープ、何か馴染みのある味がすると思ったら、恐らくマンゴーのペーストで甘酸っぱさを出しているんだろう。
これが食べ放題で100ルピー≒170円なんだから凄い。日本で食べたら1500円とか2000円はしそうだし、食べられたとしても食べ放題はあり得ないだろう。そう思うと、名残惜しいような何とも言えないしんみりとした感慨に浸りながら帰路に就いたのだった。