2023年9月26日火曜日

MYOGその2:ナップサック

 MYOG第2段はナップサック。

こういう巾着袋の紐をショルダーストラップにするタイプのナップサックは軽くて嵩張らないので重宝している。以前会社員時代、ちょうどこの9月下旬の連休に北アルプスの立山から薬師岳まで縦走しようと出掛けたことがあった。


その頃は今よりもっとこだわって荷物の軽量化をしていたのでサブザックは持っていなかったのだが、まだ9月だというのに立山に登って五色ヶ原に向かう途中まさかの吹雪に。みるみる雪が積もり始めたのでこれはヤバいと縦走は中止して雷鳥沢に引き返したのだった。

その日は雷鳥沢でキャンプをして翌日、天気はウソのように回復して絶好の登山日和に。ただもう時間がなくて薬師岳までは行けないので、思案した結果、せっかくだからすぐ近くにそびえる劔岳に登って帰ろうと急遽予定を変更して劔岳に向かったのだった。

劔岳は標高こそ3000mないのだけど、恐らく一般的な登山道としては最難関の部類。有名なカニの横這いだか縦這いだか、周りの人に足の運び方などを教わりつつ何とか登れたけけど、とても一人で初めて行ったのでは登れないような山だった。

そんな剣岳、雷鳥沢方面から登る場合みんな途中の前劔あたりに荷物を置いて軽装で登っているのだけど、私はサブザックの類は持ってなかったので食料やキャンプ道具一式フル装備で苦労して登る羽目に。

途中のとある難所でザックのサイドポケットに入れておいた水筒代わりのペットボトルが谷底に落ちて行ったとき、やっぱり何があるかわからないので次回から何かしらサブザック的なものを持っていこうと強く思ったのだった。


そのんなこともあって手に入れたのがローカスギアのシルナイロン製ナップサック。36gと軽量で、山登りの時はいつもザックのフロントポケットに突っ込んでおくようになった。以来、途中の避難小屋に荷物をデポして山頂までの往復などにとても役立っている。


自転車旅で使っているのがこちらのダイソーのナップサック。44gとほんのわずかに重いだけで機能的にはほとんど変わらない。キャンプ地に着いてからの買い出しとか、自転車での移動中でも嵩張るパンなどを購入したときはこれに入れて背負ったりして大活躍。

私の自転車旅にはなくてはならないものになっている。100均製品だと機能的に問題なくても全く愛着が湧かないのが難点なくらいだろうか。そんなこともあって生地があるので今度はナップサックを自作してみることに。


ローカスギアのナップサックはハトメを打って紐を通しているけど、機構的にはダイソーのウェビングループを縫い付けて紐を通す方が良さそうなのでこちらを採用。この生地はコーティングがされていないので切りっぱなしだと端からほつれてきやすい。

なのでちょっと手間をかけて袋縫い(一旦表側から縫い合わせ、裏返して縫い目を中に入れて縫い直す方法)することにしたのだが、これが裏目に出て紐を通すところの処理がややこしいことになってしまった。


どうしてもそのままではうまく納まらないので、巾着袋の縫い終わりのところで生地に切れ目を入れて無理やり反対側に折り返して何とか仕上げた。表から見ると何ともないけど、何とも後味の悪い仕上がりになってしまったのだった。


  • 生地:100×39㎝
  • 仕上がり寸法:45×35㎝
  • 重量:32g

まあそれでも一応完成。このサイズでも紐は3m必要で、これが100均で110円だったのでこれも原価は余裕で100円以上掛かっている。やっぱり100均製品ってすごい。まあ大量生産だったら材料代とかほんの僅かしか掛からないんだろうけど。

それはともかく重量はわずか32gと超軽量!これは自転車旅用に使うとして、今度はシルナイロン生地で山登り用を作ってみる。使わないタープをサイズ変更して縫い直した気れっ端の生地があるのだ。


生地のサイズは36㎝幅×3mくらいのひょろ長い生地。幅はそのまま使って縦長のナップサックを作る。ローカスギアのナップサックは縦42㎝、横40㎝とほぼ正方形。


このサイズ、何かしら設計者のこだわりがありそうだけど、個人的にはもう少し縦長のほうが好み。


シルナイロンは生地に樹脂含侵してあって端がほつれにくいのでそのまま普通のつぶし縫い。袋の末端部分は縫い目を割ってコの字型に縫ってきれいに仕上げた。こちらは納得の仕上がり。


  • 生地:100×39㎝
  • 仕上がり寸法:47×34㎝
  • 重量:28g

重量は28gとローカスギアから8gの軽量化に成功!もともとタープだったので縫い目の跡が生々しいしけど、まあ売るわけではないので問題なし。次回の山行からはこちらを持っていくことにしよう。


それにしても楽しいミシン縫い。現在はここのところ温めてきた大型プロジェクト(と言うほどでもないけど)に着手中。9月もようやく最終週になって秋めいてきたので、これを完成させてから再び活動に移りたいと思います。