2024年9月13日(金)、この日はコルカタの安宿International Lodgeで朝を迎えた。
隙間だらけにも関わらず、心配した蚊の襲撃もなくよく眠れ、昨日は20時過ぎから寝たので4時頃には目が覚めた。7時を回ったところで朝食に出掛ける。インドでは道端に体重計を置いただけの体重屋という商売の人を時おり見掛けるが、今朝は初めて実際に測ってもらっている人を目撃。
一体いくらで測ってくれるんだろう?5ルピーくらいか。それにしてもこんなので生計が成り立つんだろうか?何なら最近あまり食べられずにやせ細ってきているので、私も測ってもらえばよかったかな。それはさておき朝食は屋台のトーストにした。
炭火で焼いた食パンにバターを塗って、砂糖の容器にベタッと置いて砂糖をまぶしたシュガートースト。特別うまい訳ではないけど、今は朝から油っこいものとかカレーは食べたくない気分なのでちょうどいい。20ルピー。
食後にホテルの近くの屋台でチャイ。この時間は親父さんが担当。濃くてうまいチャイだけど今日は8ルピー取られた。まあ他の7ルピーのチャイよりうまいのでいいけど。
さて、この旅もいよいよ終盤戦で、今夜(明日未明)フライトでインドを発つ。だからといって何の感慨もなく、やる気も出ないので午前中は部屋に戻ってダラダラ過ごした。International Lodgeは安いので、もう1泊分払って夜まで使わせてもらう。
ほぼ食べ歩きに来ているようなものだというのに、インドに戻ってきてからというものめっきり食欲がなくなって、これでは旅の楽しみも8割減というもの。とは言えせっかくコルカタに来ているので昼食は今日もベンガル料理を食べに行こう。
Google mapで近場のベンガル料理屋を検索し、見つけたAdarsha Hindu Hotelというところに行ってみることに。途中から大通りを離れて近道の路地に入っていく。しばらく進むと何やら異様な雰囲気に気付いた。
まともに写真は撮れなかったが、明らかに女性が多いし、普段インドの女性は通り掛かりの外国人と目を合わせるようなことはないのに、ここでは向こうから目配せしてくる。どうやらここはコルカタの赤線地帯のよう。それはそれで興味深いものはあるけれど、今は全くそんな気分ではないので足早に通り抜けた。
目的地のAdarsha Hindu Hotelはその先にあるはずだが、Google mapの位置には見当たらない。しばらく辺りをうろうろしていると、少しズレたところに食堂を発見。看板は出てないけどたぶんここだろう。
魚はあるかと聞いてみると鍋を見せてくれて、同じ鍋にいくつか魚が入っているので大きめの輪切りを選んだ。味の方は可もなく不可もなく、と言ったところ。あまり締まりのない白身魚に薄めのグレービー。クオリティーでいうと昨日の店よりかなり劣るのは否めない。
それでも割と繁盛しているところを見ると、ここは味よりも値段勝負の店っぽい。ごく普通のどこにでもあるベンガル食堂で、わざわざ検索して来るほどのことでもなかったかな。さすがに値段は80ルピーと安かった。
食後に近くの屋台でいつもの薄いチャイ(7ルピー)を飲んでいると、俄に空が暗くなってきて雷が鳴りだした。ヤバそうだなあと思いつつも、今日は町の東を流れるフーグリー川まで歩いて、渡し舟で対岸のハウラーまで行ってみようと思っているので歩き出す。
すると案の定雨が降り出したかと思うと程なく本降りに。幸い近くにメトロのセントラル駅があったのでその入り口に退避。しかし雨はなかなか止んでくれず、所々道路が冠水してきた。こんな中歩いていくのもなあ、とあっさり諦めて雨が弱まったところで傘をさして帰路に就いた。
帰る途中、去年同じように雨に合って雨宿りした場所を前を通って思い出した。学校だったみたい。
一旦帰ってしまうと再び出掛けるのも億劫になりそうなので、今夜の移動に備えて非常食にスイーツを買って帰った。1個7ルピーで3個購入。部屋に戻って水浴びを済ませ、洗濯は乾かす時間がないので見送り、相変わらずあまりお腹は空かないけど18時半頃夕食へ。
カレーの気分じゃないので昼間に見つけた小さな中華料理屋に行ってみた。実はコルカタはインド中華の本場でもあるのだ。中華街は別にあるけど、ここでもちゃんとしたインド中華が食べられるんじゃないかと期待。Gunjan Chinese Foodというお店。
入ってみると、テーブル席3つの小さなお店だけど意外と上品な雰囲気。客も若い女性のグループに家族連れと、泥臭い雰囲気のコルカタにしてはややハイソな感じ。思ったより値段も高めだったので、手頃なチキンチョーミンのハーフ100ルピーを注文した。
屋台だったら60ルピーくらいで食べられそうだけど、などと思いながら待っていると、これがかなりうまかった!べったりしたところがなく、野菜もシャキシャキ。ハーフサイズでもボリュームは十分で、これは100ルピーの価値はあった。珍しくカレー疲れ(と言うかインド疲れ?)している私には大正解だった。
食後はホテル向いの濃いチャイ屋へ。チャイを注文すると、これは12ルピーだ、とひと回り大きめのカップを出してきた。基本的にコルカタのチャイは少なすぎるのでこれは渡りに船。たっぷりのうまいチャイを堪能した。
大都市の空港にしては閑散としているチャンドラボース空港。毎回引っ掛かる、意味不明なインド特有のローカルルールが多いセキュリティーチェックで今回は釣り用に持ってきたメジャーを没収された。Measuring tape is not allowedとのこと。全く持って意味不明。
危うく買って間もないコイルヒーターまで取られそうになったが、「ダメなはずはない、規約を見せろ」と迫ると上司のところに行くように言われ、確認するとやはりOKとのこと。当たり前だ、何でもかんでも担当者レベルの勝手な判断で取られて堪るかってんだ。
と一悶着あったが無事出国完了。今回の便は0:30発エアアジアのバンコク行き。大雨の中、エアアジアにしては珍しくほぼ定刻の0:40コルカタを出発した。ということで、体調不良が続いたこともあって今回は今ひとつ盛り上がらなかったインドから脱出。この旅日記はあともうしばらくタイ編に続きます。