2025年7月30日(水)、今日はここレーからヌブラ渓谷の中心地、ディスキットという町まで行こうと思っている。
結局昨日バスのチケットが買えなかったので行けるかどうかわからないが、せめて早めにバススタンドに行ってみようと目覚ましで6時に起床。バスは8時発だが、6:40にチェックアウトして出発した。今日は曇り空のレー。
7時前にバススタンドに到着。ディスキット行きはあれだと教えられたバス、
まだ運転手は来ていなかったが、ワイパーに「Nubra」と書かれた紙が挟まっている。
とりあえず前のレストランでチャイ(20ルピー)を飲みながら待つことに。
すると7時過ぎに運転手がやって来て、無事チケットを買うことができた。しかも早かったおかげで窓側の席にしてもらうことができた。ラッキー!
結局満席になって8:05レーを出発。レーからディスキットまでは250ルピー。
ディスキットはレーのほぼ真北、115kmほどのところに位置する町。バススタンドを出ると、バスは北に向けてぐんぐん山道を登っていった。左手には先日登ったナムギョルツェモゴンパが見える。
レー市街がどんどん小さくなっていく。
レー北側の緑豊かなエリアを通り過ぎ、本格的な山岳地帯に突入。
今回はなぜか移動日の天気に恵まれない気がする。
9時半頃、South Pulluというところのチェックポストに到着。ILパーミットのコピーを提出する。標高が高いこの辺りは雨雲の中にすっぽり入っているようで、外は雨だった。
イワナが釣れそうな渓流に沿って登っていくと、
ヤクの群れに遭遇。初めて生で見るヤク、ただしラダックのヤクは純粋なヤクではなく、ヤクと牛のハイブリッドがほとんどなんだとか。
その後もぐんぐん標高を上げていき、
10時過ぎにこのルートのハイライト、5359mは車道の標高世界一というカルドゥン峠(Khardung La)を通過。2時間で一気に2000m近く登ったことになる。ただ辺りは霧というか雲の中で、残念ながら全く何も見えず。
そこからは一気に下っていき、雲の中から脱出。
峠を越えるとすぐに今度はNorth Pulluというところにチェックポストがある。ここでもILパーミットのコピーを1枚提出。ここでも標高は4700mくらいある。
そこからは晴れ間も出てきて素晴らしい景色を堪能できた。
やや水が多いけどここも釣れそう。どんな魚がいるんだろうか?
そうこうしているうち、11:20Khardungで休憩となった。軽食を食べ始めた人もいたが、時間が中途半端だし苦手なパラタくらいしかなさそうなので私はパス。
やがて開けた渓谷に降り立った。シヨック川沿いに広がるヌブラ渓谷に入った模様。
高山に囲まれた広い扇状地のよう。
こちら側は天気に恵まれて絶景を拝むことができた。
さて、そろそろディスキットは近い。門が見えたと思ったら、
山の中腹にあるのはディスキットゴンパだろう。
そして13:20ディスキットに到着。
ヌブラの中心地らしいけど、幹線道路沿いにちょろっと店が並んだだけの小さな町のよう。と言っても食堂は結構並んでいるので、食うに困ることはなさそう。好きなタイプの町。いい時間なのでまずは昼食にした。
ラダックの奥までやって来たけど、惹かれるのはやっぱりカシミール料理。
テーブル2つだけの小ぢんまりとした佇まいは私好みの雰囲気だった。
マトン、マトンボール、チキンがあると言うので久々にチキンを注文。
出てきたのはやはりカシミール風チキンハヤシライス。何だかんだで毎日食べているけど、具が変われば飽きずにおいしく食べられる。180ルピーと値段も許容範囲内で大満足だった。
さて、満足したところでホテル探しに掛かる。ロバがのんびり歩くディスキットのメインストリート(レー−トゥルトゥクハイウェー)。
バススタンドから少し戻ったところに宿が3軒固まっているところがあるので、まずはそこを当たってみることに。
すると最初の2軒は予算が合わなかったものの、3軒目のPali GHは、
簡素だけどきれいで明るい部屋が500ルピー。
ここは家族経営の小さなゲストハウス。それだけに清掃も行き届いていてめちゃくちゃ清潔。
おまけにウェルカムドリンクでチャイのサービスまで!電気は夕方6時から夜11時までと、朝6時から8時までしか来てないらしいけど、それは町全体で一緒だろう(大きなホテルだと太陽光発電がありそうだけど)。ここは大当たり!
チャイで一服すると、早速町の散策に出掛けた。ディスキットの標高は10480フィート、約3200m。
まずはバススタンドで情報収集。バススタンドと言っても、毎日あるのはバスはレーとの間を往復する1便のみ。ここディスキットからはヌブラ最奥のトゥルトゥクという村に行きたいと思っていたのだが、トゥルトゥク行きのバスは数年前になくなっている。
ならばシェアタクシーくらいはあるかと思っていたのだが、そんなに需要がないのか残念ながらそれもなし。行くなら1台借り切りで4200ルピー。トゥルトゥクはパキスタンのバルティスタン同様バルティの人々が住むムスリムの集落とのことで興味が湧いたが、そこまでして行くほどの興味はない。
一応他に行く人がいれば電話してくれることになったが、多分無理だろう。ディスキットの町、そしてPali GHの居心地がいいことだし、ここで数日のんびり過ごして今回のヌブラへの小旅行は終了となりそう。
さて、後はぶらぶら散歩。幹線道路の端にNubra Mega Martを発見。コンビニ2つ分くらいの大きさだが、これでもヌブラではメガ級のお店なんだろう。非常食にビスケット(20ルピー)を買っておいた。
幹線道路から町の奥に向かう。
傍らでおばちゃんたち数人が野菜を売っている生鮮市場。カゴで背負って隣村から持ってきたのかな。何だか微笑ましい。
八百屋兼果物屋で果物を買っておく。マンゴー、オレンジ、スイカくらいしかないのでマンゴーを購入。2個(約500g)で90ルピーは平地の2倍以上。後で見た別の店ではリンゴ、洋梨、プラムなどもあった。ちょっと早まったかな。
この辺りが町の中心か。
その後はシヨック川の川辺まで行ってみようと歩いてみるが、
歩いても歩いて辿り着かない。
ディスキットはシヨック川沿いに開けた町だが、広大な河川敷に阻まれて歩いて川に出るのは無理っぽい。
それでもこんなのどかな景色の中を歩くのは楽しいもの。
古き良きラダックの風景。かつて憧れていた一昔前のレーも、こんな感じだったんじゃないかと勝手に想像しながら歩いた。
この辺りは扇状地のため湧き水の沢がいくつも流れているが、
ここはインド。開けた場合は生活の場となっている。
そのさらに下流は水量もあるが、やはり泳いだり、体を洗ったりする人の姿が。
そこからの流れ出しはなかなかよさそうなポイント。午前中ならチャンスはあるか。明日フライロッドを持って来てみようかな。
さて、そろそろ戻ろうか。
牛と一緒に私も町に帰ろう。
少し遠回りしてディスキットゴンパの方へ。明日気が向いたら登ってみようかな。
その傍らにはクリアウォーターの沢が流れる。流れが急すぎるが、もう少し下流に行ければチャンスはあるかも。
部屋に戻って水浴びと洗濯をすませ、19時頃夕食へ。
夕食はバススタンド近くのMalik Restaurantという小さな食堂に入ってみた。
もう少しちゃんとしたレストランも何軒かあるのだが、私が惹かれるのはこういうお店。聞くとこの時間はラジマしかないと言うのでそれを注文。
この辺りでは定番のラジマ、いんげん豆のカレー。というかハヤシライス。濃厚で味はまあまあ。ここはご飯にバスマティライスが使われている。
これで150ルピーは高いけど、まあ僻地なので仕方ないか。食後にチャイ(20ルピー)を追加。
部屋に戻ると杏の差し入れが!「オーガニックなので、半分に割って虫がいないことを確認してから食べてね」とのこと。せっかくマンゴーを買ったけど、今日は杏を食べて、すっかり満足して眠りに就いたのだった。