2025年8月8日(金)、今日はここマナリからスピティの中心地カザに向かう。
バスは6時発だが、チケットが買えてないので少し早めに行っておこうと目覚ましで4時半起床。薬が効いたのか、昨日に比べると随分体は軽い。5:20ホテルを出発した。歩いて5分ほどでバススタンドに到着。マナリの町(ニューマナリ)はコンパクトに纏まっているのがいい。
バスはマナリではなくクル始発なのでまだ来ていない。朝食代わりにチャイを飲んでおく。
ここは20ルピー。
程なくやって来たバスに素早く乗り込んで何とか席を確保。窓側ではないけど、やはり満席だったので座れただけでもよしとしたい。
6:02マナリを出発、カザまでは479ルピー(実際は480ルピー)。ベアス川を遡っていく。
今日はいい天気に恵まれたよう。
このルートは7年前に逆方向で通っているが、今回はやはりAtalトンネルを通ってロータン峠はショートカット。前回の記録を見ると12時間くらい掛かっているが、これで2時間くらい短縮できるんじゃないだろうか。
そこからはチェナーブ川を遡っていく。
7:30コクサル(Koksar)というところで最初の休憩+パスポートチェック。
まだ体調に不安があるので移動中の食事は止めておく。
ラダックは思いの外道がよかったので油断していたが、ここからは延々と未舗装の悪路が続いた。
11:00バタル(Batal)というところで2度目の休憩。
素晴らしい景色のもと、気持ちよく用を足す。
こんなところにも洋服屋がある。需要はあるのか?
ここからは標高4590mのクンザム峠(Kunzum La)に向けて凄まじいジグザグ道を登っていく。
12:30クンザム峠に到着。
この峠を越えるとラホールからスピティに入る。
13:25ロサル(Lossar)の入り口で再びパスポートチェックを受け、少し先のロサルの集落で昼食休憩。ここにはAirtelの電波が来ていた。
ここは四角いチベット家屋が並ぶ、スピティ最初の村。
ここでも食事はパスしたが、隣の乗客がクッキーを分けてくれたので遠慮なく頂いた。ありがとうございました!
スピティもラダック同様チベット系住民の多い乾燥した高地。景観はよく似ている。
ただし行程は数段ハード。砂埃で全身埃まみれになる。
その後はスピティ川を下っていく。
岩山の中腹に見えるのは、前回訪れたキーゴンパ。
そして16:18ようやくカザのバススタンドに到着。道はカザの手前まで全然舗装されておらず、7年前と殆ど変わっていなかったが、やはりAtalトンネルのおかげで所要時間は大幅に短縮された。
7年ぶりのカザ。ぱっと見あまり変わってないような気がするけど、前回はなかったAirtelの電波は来ている。ところで前回このルートを旅したときはスピティをメインに回ったので、今回はこの先のキナウルをじっくり回ってみようと思っている。
なので明日このルート通過に必要なインナーラインパーミットを取得してとっととカザを離れるつもりだったのだが、よくよく調べてみると、土曜日でも第2土曜日だけは役所が休みで無理っぽい。運悪く明日はその第2土曜日。
そうなると月曜までここで足止めを食らうことになる。大しておもしろくもないカザで3泊するのももったいないし、ちょうどこの時間、17時発でラルーン、キッバル、そしてコミックと周辺の村に向けてバスが出るはず。
そんな訳で全く予定していなかったのだが、せっかくなので前回行けなかったコミック方面を回ってみることに。今日は途中のランザまで行ってみようか。
バスを待つ間、軽食屋でチャイ(20ルピー)を飲み、教えられたコミック行きのバスに乗り込んで出発を待つ。
窓側の席に座っていると、車掌っぽい人から何やら言われてヒンディー語で書かれた行き先表示板を窓越しに手渡された。バスのフロントガラスのところに立て掛けておけということか。
さらに地元の人から「このバスはコミック行きか?」と聞かれたっぽいので、そうだと答えておいた。全く外国人旅行者とは思われてないようだ。
それはさておき、バスは17:05出発。カザの裏山をぐんぐん登っていく。ここからランザまでは14kmで37ルピー。
そして17:40、バスが停車して数人の乗客が降りたので、ランザに着いたと思って慌てて私も降りた。しかしそこにはチベット家屋が数軒まばらに並ぶだけ。ランザってこんなに小さな村だったのかとあっけにとられていると、一緒に降りた乗客の一人がここはノーホームステイ、あっちだと指さした。
見ると冠雪した鋭鋒の下、右手の丘の上に少し大きな集落が見える。どうやらここはランザの分村か何かで、本体はあそこのようだ。マジか、すぐ真っ正面に見えるけどまだかなりあるぞ。。。オフラインマップによるとあそこまで3.2km、朝から殆ど飲まず食わずの上に標高は4000m越え。
がっくりうなだれつつも、仕方ないので歩くしかない。途中ショートカットルートっぽいのがあったので突入。
畑のあぜ道を進んでいくと、
休憩中の人がいたので挨拶。ここから集落に出られるか聞いてみると、行けるとのこと。すると、ホームステイならうちもやっているとのことで、もう疲労困憊なのでお世話になることに。
ちょうど畑仕事を終えたところらしく、一先ずチャイとクッキーをご馳走になる。グリーンピースを収穫中とのこと。
主人に連れられてやって来たのは、
Tsering Homestayという立派なチベット家屋のホームステイ。
案内されたのは奥にチベット風床の間もある明るくて広い部屋。バス・トイレは別ながら客専用のよう。これで2食付1000ルピーなら文句はない。
現在停電中で電気温水器は使えなかったが、バケツいっぱいのお湯を持ってきてくれて、すぐに砂埃まみれの体を洗うことができた。手早く洗濯も済ませて、コーヒーを淹れてようやくひと心地就いたのだった。
20時半頃、お待ちかねの夕食はチキンカレーにパニールマタール(チーズとグリーンピースのカレー)、それにティモというチベット風蒸しパン。絶妙な辛さ加減、塩加減のチキンカレー。採れたてのグリーンピースがたっぷり入ったパニールマタール。もう最高である。
今日初めてのまともな食事だが、思う存分食べて大満足だった。ちなみにランザにはAirtelの電波は来ていないが、主人がスマホを使っていたので聞いてみると、JioとBSNLの電波は来ているとのこと。デザリングで繋ぐかと言われたけど、2、3日ネットがなくても大して困らないので遠慮しておいた。