2021年10月7日木曜日

今度はローパスバチックでハックルケープの色変にチャレンジ!

 ここのところ高騰が目立つフライマテリアル。

特にハックルケープはグングン値上がりして手が届かなくなっていく。ドライフライ用のジェネリックハックルはもとより、以前は安価に手に入っていたチャーニーズやインディアンも最早高嶺の花。

10年くらい前まではチャイニーズケープは2千円くらい、インディアンケープなら千円くらいで手に入っていたのに、今やインディアンケープでも3千円くらいはする。そんなこともあって先日やってみた皮革用染料ローパスバチックでのハックル染色は大成功だった。

過去記事:フライマテリアルの染色:その1~ハックルケープをローパスバチックで染める

元々が白じゃなくても淡色系から濃色系への染色は、最終的にどんな色目になるのかはやってみないとわからないものの、そんなに大ハズレしそうにないことはわかった。ということで今度はほとんど使わない色のケープを黒に染めようとローパスバチックを入手していたのだった。

個人的にウェットフライで使用頻度が高いのは圧倒的にブラウンとオレンジ。その次がブラックといったところ。これまで使ってきたナチュラルブラックのコックネック、使用頻度の高い6~10番サイズのフェザーがほとんどなくなってきたのだ。

一方、買ってはみたもののあまり使いどころがないのがこのハックルケープ。カネマラブラックなど、意外に使用頻度が高いブルージェイの代用品として購入したグリズリー・ダイドブルーのチャイニーズケープ。


大判でファイバーの密度も申し分ない良質なケープながら、色合いがロイヤルブルーっぽい濃いめの青でちょっとイメージと違った。もう少し水色っぽい、キングフィッシャーブルーとかシルバードクターブルーとか言われる色合いのハックルが欲しかったのだ。

なのでその後珍しく少々大枚をはたいてメッツ・マグナムハックルのグリズリー・ダイドブルーを購入。このチャイニーズケープの出番はなくなったのだった。ということで今回これを黒に染めようかと思っていたのだけど、ちょっと気が変わった。

せっかくのグリズリーだし、真っ黒にするよりほかの色を混ぜて色変してみようかと。調べてみると青なら黄色を混ぜればグリーン系、赤を混ぜれば紫系になりそう。ちょうどライムグリーンのようなハックルも欲しかったんだよなあ。


ということで今回は黄色のローパスバチックを入手。理想はチャートリュースに近い明るめのグリーンだけど、元々が暗めの青なのでちょっと難しいか。それならオリーブっぽくなってくれれば使いどころも多そう。

今回もジップロックに漬け込む。染料を十分に染み込ませるため、まずぬるま湯でハックルケープ全体を洗って軽く絞ったのち、ジップロックに入れてローパスバチックを投入。空気を抜いて揉みこんだのち、一晩放置する。


ローパスバチックの黄色は白っぽさがない透明なイエロー。これだと思ったほど黄色味は付かないかも。なので長めのほぼ24時間放置してみた。その後水洗いして陰干し。果たしてどんな色のハックルに生まれ変わるのか?

ちなみに今回も使用済み染料は再利用するかもしれないので捨てずに回収した。そしてぱっと見ほとんど変化がないように思われたハックル、乾くとこんな色になっていました。


グリズリー・ダイドダークグリーンという感じ。想定していたものとは違うけど、これはこれで怪しげで釣れそうな雰囲気。カディスラーバとかテレストリアル系のフライによさそう。サクラマスとかヤマメ用フライのイメージは湧かないけど、ニジマスには効きそうな感じ。


続いて思いついたのが、こちらもほとんど出番がないグリーンのコックネック。もう少し明るめの緑が欲しかったのだけど、これは少し青み掛かったグリーン。これも黄色を加えれば使いやすいライムグリーンになるかも。


こちらは半日ほど漬け込んでみた。写真ではあまり違いがわからないけど、全体的に色が抜けてやや黄色味掛かった感じ。染料も黄色から緑に変わっていた。もっと黄色味が強いカラーが理想だったけど、まあ悪くないかな。


ということで、乾くまでどんな色になるのかハラハラドキドキも味わえるローパスバチックでのハックルケープ染色。安いし簡単なので、使い道のないハックルケープや安売りされているハックルケープの有効利用にいいかも。これからもいろいろ試してみるつもり。