2025年8月2日土曜日

カルギルからラマユルへ~カシミール・ラダック旅行2025(12日目)

 2025年7月26日(土)、今日はここカルギルから西に100kmほど移動してラマユルという町というか村に向かう。

目覚ましで4時に起きて4:35ホテルを出発。


まだ真っ暗な中、朝晩は凶暴化するインドの野犬に怯えながら歩いたが、この時間でもわりと人けがあり、街灯も明るくて杞憂に終わった。


4:45バススタンドに到着。今日のバスは5:00集合、5:30出発だがまだ運転手は来ておらず、こんなに早く来る必要はなかったみたい。


明るくなってきた5時過ぎ、ようやく運転手がやって来たのでバスに乗り込む。


今日のバスは2×2列シートのベンツ。5:35カルギルを出発。昨日どう見ても不自然な座席表を見ながら何度も念を押して右側の窓席を予約したというのに、いざ乗ってみると案の定左側。窓側なのでまあいいけど、何だか無性に腹立たしい。


カルギルを離れるとバスはぐんぐん山を登っていく。


やはり景色のいい谷側は概ね右側。ひたすら岩の壁を眺めながらのバス旅となった。


途中まだ新しそうな落石が。安全のためか、しばらく止まって新たな落石がないことを確認して出発。


6:45Wadooというところで朝食休憩となった。


チャイとカシミーリブレッドで朝食、30ルピー。カシミーリブレッドは調理中の鍋の蓋の上で温められていてうまかった。


何気ないけど周りは結構凄い景色。


出発すると再び岩壁が続く。


それでも5000〜6000mはありそうな山に囲まれた景色は壮観。


地質の違いによるのか、いろんな形の山々が現れては消えていく。


同じような山岳地帯でも、ヒマーチャルプラデシュやカシミールに比べると雨が少ないためだろう、路面状況は思いの外良好。


ナミカ峠(Namika La)を越えると暫し谷側の広い景観を楽しめた。


道路は下り基調なのに、


川は反対側に流れるという不思議な現象が。


グニャグニャに曲がりくねった峠への登りに差し掛かる。


いつの間にかスリナガル−レーハイウェイの最高地点、


標高13479フィート(約4110m)のフォトゥ峠(Fotu La)を通過して、


再び下り基調に。


はためくタルチョ越しに集落が見えてくると、


程なく9:05今日の目的地ラマユルに到着。ここで降りたのは私一人だった。


降りてすぐのHotel Dragonに行ってみると、


広いダブルの明るい部屋が700ルピーのところ、600ルピーになったので即決。


これにイスとテーブルがあれば最高なんだけど。


暫し休憩して早速村の散策に出発した。


ラマユルはラマユルゴンパというチベット寺院で有名なところ。右側一番上に見えるのがそれだろう。


曲がりくねった道を、所々ショートカットしながら登っていく。


左上に見えるのがラマユルゴンパ。


入場料50ルピーを払って、


中に進む。


まずは本堂に行ってみると、


ちょうど読経が行われているところだった。途中ラッパのようなクラリネットのような管楽器と太鼓の合奏を挟みながらの読経はなかなか見ものだった。


本堂の奥から見えるあれがラマユルのもう一つの見どころ、ムーンランドだろうか。


お婆さんの後について、


私もマニ車を回しながら本堂を一周した。


もう少し上の方まで行ってみる。


これは瞑想センターのよう。


本堂を見下ろす。


満足してゴンパを後にした。


ラマユルの標高は11893フィート、約3630m。


まだ時間があるのでさっき見えていたムーンランドのビューポイントに行ってみることに。


こんな曲がりくねった道を、


ザレた小道でショートカット。靴に履き替えておいてほんとによかった!


しかしGoogle mapのMoonland view (near Lamayuru)に来てみたものの、ムーンランドは全然見えず。かなり遠いので止めておこうと思っていたMoonland top viewまで行ってみるか。ハイウェイを離れると、


日本だったら何とかカールと名前が付きそうな扇状地が目に飛び込んでくる。


車道を歩いていながら高山帯を縦走しているような気分。尤も、北アルプスなんかを遥かに凌ぐヒマラヤの真っ只中なので当然か。


斜面には紫色の小さな花がたくさん咲いている。


ここは湿原ではなく乾燥地帯なので、高山植物というより雑草の類か。


さらに脇道に入って進むと、


ラマユルゴンパの裏手に出た。


ムーンランドの眺め。


砂岩質の大地が雨で浸食されてできた地形のよう。


すぐ下の沢筋にラマユル集落のオアシスが広がる。


随分遠回りしてきたけど、ここからゴンパに下ればわりと簡単にラマユルの集落に降りられそう。


ということで帰りは地道を下っていく。


途中さっきは登るのを諦めた、小ピークにある仏塔に登っておく。


行きに延々と歩いた道。


さっき登った瞑想センターに降りることができた。


文字が刻まれた石垣。


お経だろうか。


無事ラマユルゴンパの入り口に帰着。


ちょうどお昼のこの時間、参拝客で大混雑だった。


さて、そろそろ昼食にしようとメインストリートを下ってみたが、


特に賑やかなところはないまま、門のある集落の端っぽいところに到着。仕方ないので引き返す。この感じだと夕食はホテルで食べることになりそうなので、


ゴンパにレストランがあったことを思い出し、再びゴンパまで登り返す。登りになると途端に空気の薄さを実感することになる。


やって来たレストラン、ゴンパ併設の店かと思ったらただゴンパの隣にあるだけで、ゴンパとは何の関係もなさそうなレストランだった。Hotel Niranjanaという店。


客はだれもおらず、めちゃくちゃ怠慢な店員の態度に来たことを激しく後悔。値段は町の2〜3倍。何とか手が出るベジトゥクパ180ルピーを注文。


出てきたのは案の定しょぼいトゥクパ。これが310円とは、はかたやの爪の垢を煎じて飲ませたいくらい。ただ、トゥクパらしからぬ酸味が効いたスープはまずまずだったが。。。


部屋に戻って水浴びと洗濯をこなすと、後はのんびり休憩。ここは太陽熱で温めたお湯が出てきて快適だった。


素晴らしい景観にゆったり流れる空気。この雰囲気は悪くないものの、どうも私が旅に求めているものとは違う気がしてきた。


ここで2泊くらいしようと思っていたのだけど、もうゴンパもムーンランドも見たし1泊で十分かなあ。。。


19時過ぎ、夕食はやはりホテルのレストランへ。メニューを見ると想像以上の値段に怯んだが、仕方ないので好物のダムアルー(Dum Aloo)250ルピーを注文するも、出来ないと。仕方ないのでジーラアルー(Zeera Aloo)180ルピーにした。ジーラアルーはクミンとじゃがいもという意味。


すると粗いポテトサラダのようなのが出てきた。ほんのりガーリックが効いていて悪くはないけど、チリもターメリックも入っておらず、味は香ばしいポテサラ。遥々こんなところにまで来て食べるもんではないよなあ。。。


これにロティを2枚付けて220ルピーというのもどうかと。昨日洋梨を買っておいて本当によかった。昨日はピーラーで剥いたけど、まどろっこしいので皮のままかぶりついた。2個を食べてようやく満足。明日はさっさと移動することにしよう。