2025年7月27日日曜日

ジャンムーからスリナガルへ~カシミール・ラダック旅行2025(6日目)

 2025年7月20日(日)、今日はここジャンムーからカシミールの中心地スリナガルに向かう。

ジャンムーからスリナガルまでは乗り合いタクシーで7時間ほど掛かるとのこと。


昨日確認したところ、6時半頃から便があるとのことで、早めに出たいと5時前に起床、5:45ホテルをチェックアウトしてタクシースタンドに向かった。


群がってくる客引きを振り払い、昨日話を聞いた800ルピーの業者のところに行く。私が乗ることになったのはマルチ・スズキのRV車。


すぐにでも出発するのかと思い、朝食は横のいつもの店でチャイ(10ルピー)だけで済ます。ところが、、、待てど暮らせど乗客が集まらない。どうやらこの路線は客の争奪戦になっているようで、その争いに敗れた私の車はいつまで経っても出発できない。


9時を回り、いい加減お腹が減ってきたので改めてパンとチャイで朝食(20ルピー)。そしてようやく3人目の乗客が捕まったところで「1000ルピー払えばすぐに出発する」とか言い出した。


乗客が3人しかいないのでまあ当然と言えば当然の話なのだが、こちらは800ルピーで行くために4時間近くも待ったというのに、それでは納得がいかない。別に今日行く必要もないので、「明日別の車で行く」と立ち去ろうとすると引き留められて800ルピーでOKとなった。


大幅に見込みが狂って9:40ジャンムーを出発。ジャンムー市街を離れるとすぐに曲がりくねった山道に入っていく。今日は生憎の曇り空で、山に入ると雨もパラつき始めた。これだとせっかくの道中の景色も楽しめないかも。


と思っていると、山を越えると広い片側2車線道路になり、天気も回復。ちなみに前方に見える鉄橋はたぶん鉄道の線路。まだジャンムーまでは繋がっていないが、一山越えたカトラ(Katra)という町からスリナガルまでは既に鉄道路線が開通している模様。


IRCTCのHPで調べてみると、かなり先までキャンセル待ちだけど所要時間は僅か3時間。全席エアコンでそれほど安くはないけど、予定が決まっているなら早めに予約しておいて鉄道で行くのもよさそう。


11時半、昼食休憩かと思ったら、


ティーブレイク。意外にも、塩が入った甘くないチャイと砂糖を掛けて甘くしたプーリのようなスイーツの組み合わせ。やや赤みがかった甘くないチャイはカシミーリティーとのこと。合わせて30ルピー。


その後は狭い渓谷部や工事などで所々片側1車線や交互通行の区間はあるものの、概ね片側2車線の快走路を順調に進んだ。


もっとハードな行程を想像していただけにちょっと拍子抜け。10kmほどトンネルも何ヶ所か開通しており、曲がりくねった旧道からは大幅に短縮されている様子。


今も工事が着々と進んでいるようで、今後さらに道路事情はよくなりそう。それとともにどこも平準化されて、旅の醍醐味は損なわれていくんだろうな。


13:40ようやく昼食休憩となった。壁のメニューからチキンライス160ルピーを注文。


出てきたのはカシミールスタイルのチキンカレー。鶏肉がやや硬いが、ライスやグレービーはお代わり自由で食べ応えがあった。これで160ルピーはコスパもまずまず。


渓谷部を抜けると開けた高原地帯に出た。カシミールはインドでも有数の米処らしい。


空気がカラッとしていて日差しがきつ過ぎるくらいの天気。


そして15:45スリナガル・ダルゲートのタクシースタンドに到着。休憩時間を除くと実質5時間強くらいのドライブ。結果的にはゆったり座れて窓席で写真も撮れて、快適なドライブを満喫できたのだった。4時間待った甲斐があったというもの。


さて、スリナガルと言えばダル湖という湖に浮かぶハウスボートに泊まるというのが定番。その客引きがウザいことでも有名なのだが、意外と大したことないなと思っていると、早速素知らぬ顔をしたにこやかなおじさんが当たり障り触りのない話をしながら着いてきた。


ハウスボートは、陸に上がるのにいちいちシカラと呼ばれる小舟を呼んで運んでもらわないといけないのが面倒なので泊まるつもりはなかったのだが、ふと横を見ると接岸しているハウスボートにロッジの看板が出ている。


おじさんが鬱陶しいので、巻こうと降りて話を聞いてみることに。見せてもらうとかなりボロい隙間だらけの部屋が500ルピー。一応バス・トイレ付き。建付けが悪くてドアがちゃんと閉まらないし、そもそも窓にガラスが入っていないところもある。


どう見ても蚊が入り放題なのが気になるが、宿の主人は「スリナガルは夜は涼しいのでマラリア蚊はいない」と言い張る。「マラリア」を強調していたので普通の蚊はやっぱりいるのか。ただ、水は抹茶色できれいではないけど眺めはいいし、風が涼しくて気持ちいいのは確か。


粘っていると400ルピーになったので結局ここに決めた。ボートなのでGoogle mapには載っていないけど、ダル湖に繋がる運河に停泊しているNew Happy Lodgeというハウスボート。一休みして水浴びと洗濯を済ませると時刻は17:40。夕食がてら散策に出掛けた。


New Happy Lodge、運河を隔ててメインストリート対岸側の遊歩道沿いにある。なので街に出るのに大回りして橋を渡らないといけないのが難点。


橋を渡ってメインストリートへ。


ダル湖(の入り口)にやって来た。


標高1800mの高原に位置するスリナガル。高山に囲まれた静かな湖面にインド人観光客を乗せたシカラが行き交う。ここはインドでも別天地。


メインストリートの1本奥にバザールのような通りを発見。チャイを飲みたいけど、ティーストールが見当たらない。


果物の屋台が並ぶ一画。


久々にモモを見かけたので今日はモモを購入。500gで40ルピー。


ようやくチャイの屋台を見つけて一休み。


ここは普通の甘いチャイだった、10ルピー。


日が傾いてきたところでそろそろ夕食。


旧市街っぽいところに来てみると、ワズワン(Wazwan)と呼ばれるカシミールのコース料理やティッカ、タンドール系など一人では入りにくい店が多い。


そんな中、Nawaz Restaurantという寂れた雰囲気の店に入ってみると、ローガンジョシュ(Rogan Josh)4ピース600ルピーというのがあった。ローガンジョシュというのはラム肉を使ったカシミール風マトンカレー。これを1ピースで出来ないかと聞いてみると、ライスを付けて200ルピーで話が纏まった。


ということで今日の夕食はローガンジョシュ。ここ数日食べているのは大体そうだが、カレーというよりハヤシライスに近い味。全然繁盛してなさそうな雰囲気の店だが、結構丁寧に作り込まれていてうまい。ただ、最近はこの味が続いているので飽きてきた感はあるが。


ハウスボートに戻るとここの家族は蚊取り線香を使っている。やっぱり蚊はいるんじゃないか!お願いすると1本貰えたので、これで今晩は乗り切れるか。デザートに買っておいたモモを2個食べてこの日は終了とした。